私が母親でいい?強い不安は育児ノイローゼのサイン

私が母親でいい?強い不安は育児ノイローゼのサイン

あやしても泣き止まなかったり、何度注意しても聞いてくれなかったりと、初めての子育ては多くの壁に直面することも多いものです。

思い通りにならない日々で、「はたして自分が親でいいのだろうか」「ちゃんと育てられるのか」と強烈な不安が脳裏をかすめることもあるでしょう。

もしあなたがその状態なら、育児ノイローゼに陥っているかもしれません。今回は育児ノイローゼのサインと、今日からできる対処法をご紹介します。

そもそも育児ノイローゼとはなにか?

子どもと接していてイラっとしたり、しっかりと子育てできるのか不安になったりする母親も多いと思います。しかしそれはおかしなことではありません。

妊娠・出産を通じて、女性の体形は子どもを産み育てるために変化します。産後は夫婦中心の環境から、子どもを中心としたライフスタイルへと変わります。生活環境がガラッと変わることで、ライフイベントストレスがかかりやすくなります。

ライフイベントストレス*1とは、「Holmes,T.とRahe,R.らが提唱した社会的再適用評価尺度のことで、現在の生活を大きく変えるライフイベントのこと」を指し、ストレス指数は「妊娠40」「新しい家族メンバーが増える39」「生活環境の変化25」「習慣を改める24」となっています。

出産を機に勤務体制が変わったり、子どもが病気をした際の看病を考えたりすると「家族の一員の病気44」「異なった仕事への配置換え36」「仕事上の責任(地位)の変化29」などのストレスも生じやすいです。

大きなストレスが次々に発生することによって、育児不安が生じたり、育児ノイローゼになる可能性も高まります。

育児ノイローゼの症状は、

目白大学名誉教授であり、子どもの生活科学研究会代表を務められている谷田貝公昭先生の著書「チルドレンワールド II 子どもの世界 第 2 巻」によると「育児に関わる自信喪失や不安、イライラなどを育児不安とし、それを過度に体験し生ずる神経症を育児ノイローゼと呼ぶことが一般的となっている」*2

と記されています。

一生懸命子どもをあやしても泣き止まずに夜泣きが続く日が1ヵ月近く続いたり、姑から「あなた母親でしょう?」などの厳しい指摘を受けたりすることの繰り返しによって、徐々に損なわれ、神経過敏になるのは不思議なことではありません。育児ノイローゼはとても身近な問題であり、だれもが起こりえるものと言えるでしょう。

それではどのように対策を練ればよいのか、続けて紹介します。

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よく噛んで食べ、セロトニン分泌

1つ目はよく噛んでご飯を食べ、セロトニンを分泌させることです。母乳を飲ませたり、おむつを替えたりなど、子育てだけでもやることが多い中で、洗濯や掃除などの家事もこなすと、時間が不足しがちです。

忙しくゆっくりご飯を食べる時間がないこともしばしばでしょう。しかし、パパっと急いで食べると、ほとんどセロトニンが分泌されず、ストレス緩和がされません

精神科医である樺沢紫苑先生の著書「神・時間術」*3では、「ゆっくりとよく噛んで食べることでセロトニンが分泌され、ストレス緩和に役立つ」

旨が記載されています。

セロトニンはストレス緩和ホルモンの1つであり、「セロトニンの分泌量が少なくなるとうつ病にもなりやすくなる」といわれています。育児で忙しかったとしても、育児ノイローゼ予防として、少しでもゆっくりとご飯を食べる時間を設けるよう努めましょう。

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心配事にはアロマを!心も体もリラックス

2つ目はアロマセラピーです。香りを嗅いでホッと気持ちが落ち着いたり、安心できた経験はありませんか。

「アロマテラピー・バイブル」*4によると、「香りは芳香療法と呼ばれ、不安や心配な気持ちを和らげたり、体の張りつめた緊張感を軽減したりする作用」があり、「西洋ではアロマセラピー、アロマテラピーは代替療法になるほど、身近な存在」

な旨が記されています。

しかし育児中にアロマディフューザーに水を入れたり、掃除したりすることが面倒に感じる方もいることでしょう。そこで提案したいのはアロマハイストーンです。石膏でできたハイストーンに好きなアロマ(精油)を1~2滴たらすだけで、好きな香りを堪能することができます。手軽にできて、忙しい人にもおすすめの方法です。

育児ノイローゼの予防として使うのなら、ラベンダーやオレンジスイートがおすすめです。ラベンダーは落ち込んだ心を癒したり、リラックス効果が高いことで有名な精油です。育児の心配事で心がナーバスになっているときに役立つでしょう。

オレンジスイートは緊張感を和らげてくれたり、幸せな気持ちで満たしてくれたりする効果があります。育児ノイローゼのストレス解消にも相性がいいでしょう。ラベンダーもオレンジスイートも気軽に手に入れやすい精油。気に入った香りを使用してみるといいでしょう。

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「いまここ」にフォーカスを当てる

あなたの抱える悩みは過去や未来のものではありませんか?「あやし方が悪かったかもしれない」「もっと優しい言い方ができたはず」などのように過ぎ去ったことで悩んでいるとき、「過去」にフォーカスが当たっています。

あるいは「学費は足りるかしら」「このまま甘やかしたままではわがままな子になるかしら」などのように、先々のことで悩んでいたり、未来で不安を感じるときも「未来」にフォーカスが当たっています。

悩みをスーッと解決したいのなら、3つ目の対処法として「いまここ」に焦点を当てることです。現在にフォーカスを当てることで、いらぬ心配や不安が減り、ストレス軽減にも通じます。

たとえあやし方が悪くって泣き止まなかったとしても、今別のあやし方を試すことで泣き止むかもしれません。もしそれで泣き止んだのなら、過去の経験があったからこそ、別の方法を試すことができて、今の得たい現実に通じています。

悩んだり、不安を感じたりしたのなら、その悩みは「現在」かどうかを確かめてみてください。今の自分の気持ち、今の子どもの様子にフォーカスを当てなおすことで、不安軽減になり、心の精神安定にも通じてきます。

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こころより問題に焦点を当てて解決を

4つ目はこころよりも問題に焦点を当てた解決法を実施することです。悩みごとの解決策として、気持ちにフォーカスを当てた「情動焦点型」問題にフォーカスを当てた「問題焦点型」があります。

育児真っ盛りのタイミングは次々にハプニングのような悩みが出てきます。過ぎ去ったことでくよくよと悩み、育児ノイローゼのようになっているのなら情動焦点型のほうが効果的ですが、進行形の悩みには問題焦点型で対処することが有効な1つの方法です。

たとえば子どもの遊び食べがひどく悩んでいるのなら、遊び食べをやめるために「注意するときに声のトーンを変える」「十分に遊んであげた後に食事にする」「お姉ちゃんは上手に食べているわね」と兄弟を褒める、などの具体的な対策が功を制すでしょう。状況に合わせて「問題」にフォーカスを当てて解決を促しましょう。

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まとめ

思い通りにならない育児の連続で、ストレスが積み重なって育児ノイローゼに発展する危険性は誰もがあります。だからこそ「よく噛んで食べる」「アロマでリラックス」「今ここにフォーカス」「問題に焦点をあてる」などの対策を打つことで、育児ノイローゼを予防し、明るい家庭を築きましょう。

引用文献

*1 社団法人日本産業カウンセラー協会 「産業カウンセラー養成講座テキスト産業カウンセリング」P304-305

*2 谷田貝公昭 編集「チルドレンワールド II 子どもの世界 第 2 巻」P22

*3 樺沢紫苑「神・時間術」P142、123-124

*4 塩屋紹子「アロマテラピー・バイブル」成美堂出版、P10-11,26

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