保険は万一の事態や病気、ケガなどで不意の出費が必要な時に、経済的に困らないために加入しておきたいものですが、目的が異なれば、選ぶべき保険も違ってくるのが通常です。とはいえ、保険の種類が多すぎてどの保険を選べばいいのかわからないという人は案外多いようです。まずは加入する目的を明確にしてみましょう。
保険加入の基本の「き」!必要な保障を備えよう
ひとくちに保険といっても生命保険、医療保険、介護保険、就業保障保険などさまざまな種類があります。種類は違えど、どの保険でも契約で定められた支払事由が生じた時に保険会社から保険金や給付金が支払われます。支払事由は保険の種類にもよりますが、死亡、障害状態、病気、ケガによる入通院などがあります。
これらの経済的な不安に備えるために加入するのが保険ですから、どんな保険を選べばいいかわからないという人は、まずは「誰のための保障が必要か」「何のための保障が必要か」を整理してみましょう。例えば、急に入院することになって多額の入院費が必要になると困るという場合や、自分が死亡したら遺された家族が生活していけるだけの貯蓄がなくて困るというケースが考えられます。
さまざまな不安がある場合には、あれもこれもと保障を手厚くしたいと考える人もいますが、保障の手厚さに応じて保険料も高くなるのが通常です。まずは自分と家族にとって経済的不安の優先順位をつけて、家計とのバランスを考えながら必要な保険を選ぶようにしましょう。
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上手に保険を選ぶために、知っておきたい目的別の保険タイプ
保険加入の目的と必要性が明確になれば、その目的に合う保険種類を選びましょう。保険にはそれぞれ、どんなリスクに対して保障するかという役割があります。主なリスク(加入目的)別に、適する保険種類を確認してみましょう。
死亡したときの保障
一家の稼ぎ手がいなくなると、残された家族が生活していくためのお金や教育資金などが心配です。このような死亡保障に備えるために選びたいのが「死亡保険」です。死亡保険にもいくつか種類があり、大きく「定期保険」「終身保険」「定期付終身保険」の3つに分けられます。
定期保険は契約で決めた一定期間だけ保障する保険です。契約が満了するまで何もなければ保険金をうけとることはできません。掛け捨てタイプの保険のため、終身保険と比べて保険料が安めに設定されていることから大きな保障を安く備えることができるメリットがあります。
終身保険も被保険者が死亡したときに死亡保険金が支払われますが、保障が一生涯にわたって続きます。いつになるかはわからないけれども、いつかは誰にも訪れる死亡に備え、必ず保険金を受け取れるというものです。
これら両者を組み合わせたものが定期付終身保険です。契約してから一定期間をより手厚く、その後は保障額を小さくして生涯続けるものです。
病気やケガの保障
病気やケガで入院したり、手術を受けることになった場合、病気の種類や状態によっては高額な医療費が必要となる場合があります。このような医療費に備える保険が「医療保険」です。
入院したときに1日当たりいくらもらえるか、という入院給付金日額を基準に加入するのが一般的です。たとえば、入院をしたとき1日当たり5,000円、あるいは10,000円というような契約のベースを設定し、それに通院保障や三大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)、先進医療などへの保障をオプションで付加していきます。
ただし、医療保障を備えるためには必ずしも医療保険に加入する必要は無く、前述の死亡保険に入院や通院などの医療保障特約を付ける方法もあります。こうすることで家族のための死亡保障を備えながら自分自身の医療保障も1つの保険で備えることができます。
病気やケガで働けなくなったときの保障
病気やケガによる医療費に備えるのではなく、休業が必要な状態になって収入が途絶えてしまう事態に備えるのが「就業不能保険」です。収入保障保険ともいいます。どのような病気が原因で、何日以上働けないかといった「就業不能」の定義は保険会社によりさまざまですが、長い療養生活を余儀なくされる場合の生活費の不安に対する備えとなる保険です。
介護保障
介護が必要な状態になると、経済的な負担がかかると考えられます。公的介護保険からのサービスを受けるときには1割の自己負担が必要となり、また家族の介助を必要とすれば家族の仕事が制限されて収入が減る可能性もあります。このような経済的不安に備える保険が「介護保険」です。介護サービスを受けられる公的介護保険に対し、民間の介護保険は一時金や年金でお金を受け取れるものです。
死亡保険と同様に、掛け捨てタイプ(定期型)と貯蓄タイプ(終身型)があります。掛け捨てタイプの方が保険料は安く設定されているのも同様です。
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ライフスタイル別、選択したい保険とは
自分がどんな保障が必要なのかイマイチわからないという人もいるでしょう。ライフスタイル別に考えてみたい保険の一例を紹介しますので、自分自身のライフスタイルに当てはめて検討してみましょう。
独身
病気やケガの保障(医療保障)を優先したいものです。自分が養っている人がいない場合、大きな死亡保障を考えるよりも入院や通院などの保障を考え、医療保険への加入を検討してみましょう。
子あり家族(会社員)
家族の生活費と先々必要となる教育費を考えながら、家計の担い手の死亡保障を優先したいものです。子どもが小さいうちは死亡保障を大きめに備えるようにしたいですが、成長とともに必要な死亡保障は低減していくのが一般的です。必要補償額と保険料のバランスを考えて、定期付き終身保険や逓減型の死亡保険などを検討してみましょう。
子あり家族(自営業者)
死亡保障を優先したいのは会社員の場合と同様ですが、自営業者の場合は、会社員に比べて遺族年金などの公的保障が少なめです。自ら保険で備える保障額は会社員の場合より多めにしたいものです。
また、病気などで就業不能になると、収入減に直面しやすい自営業者では就業不能保険も要検討です。
共働き夫婦
子どもがいる場合は夫婦それぞれに死亡保険の加入を検討してみましょう。家計の担い手が2人いる場合、1人当たりの保障額は大きくなくても良いですが、子どもの年齢によっては子育ての負担増となり、パートナーの収入がダウンする可能性も考えられます。収入ダウンの可能性も考えながら保障額を検討するといいでしょう。
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保険料の払いすぎに注意!公的保障を忘れずに!
保障を手厚くすればするほど保険料は高くなります。「入院したら多額の入院給付金が支払われて得をした!」と喜ぶ人を時々見かけますが、必要以上に給付金をもらうということは、必要以上に保険料を払っているとも考えられます。
家族の死亡や入院など、突然起こる経済的不安に備えるためには保険に加入しておくことが望まれますが、日本では公的保障も備わっており、ある程度の経済的不安は公的保障でカバーできることも知っておきましょう。たとえば、死亡時には遺族年金が支払われる場合が多く、医療費が高額となる場合には(国民)健康保険の高額療養費制度があります。会社員なら会社の福利厚生として弔慰金制度や見舞金制度があるかも知れません。
自分で備える保険では、これらの公的保障だけでは不足する分を補う形にするのが、保険料の節約にもつながり、おすすめです。
先進医療など健康保険が効かずに高額な自己負担が必要になるケースもありますが、そもそも医療保障や就業保障などについては、貯蓄で充分対応できれば保険に加入しなくてもいいケースもあります。必要最低限の保険に加入しながら、節約できたお金で預貯金や積み立て投資に回し、いざという時に対応できるよう資産形成をするのもいいかもしれません。
(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)
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