ポイント
結婚すると、新しく始まる毎日がとても楽しみに感じられるものです。しかしその一方で、「生活費や家事の分担、子どもが生まれたらどうするか」など、現実的なことも考えておく必要があります。
特に、結婚直後及びその後数年というのは、現実的なことをお互いスムーズに話し合える、ちょうどよいタイミングです。時間がたったり、妊娠・子どもの出産などがあると生活スタイルが習慣化し、夫婦ふたりで話し合う時間をとることはとても大変になるからです。
このことを踏まえ、当記事では、
- 結婚後早いうちに、お金の管理をどのようにしていくかについて話すことの大切さ
- どのようにして話し合いをするきっかけをつくるか
- どのようなことを話し合うとよいか
について、ご紹介します。
夫婦二人でお金、そして将来のことについて話し合う時間を作ろう
夫婦二人で、「お金のこと、将来のこと」をしっかり話し合う時間をつくることは大切です。結婚後早ければ早いほど、望ましいでしょう。
でも、頭ではわかっていても、なかなか話す機会がつくれない、お金の話を言い出しにくい・・というのも正直なところだと思います。
また、お金のことだけを話そうとすると「お小遣い制にされて、自分のお金が全部管理され、趣味の支出が減らされてしまう」と警戒するケースも考えられます。
そのため、お金のことだけでなく、将来の希望や子どものことなど、楽しみがある内容の方から入っていくことで、よりスムーズにお金の管理の話もしやすくなるでしょう。
例えば、「これからのこととかお互いの希望、子どものこととか話しあわない?」とお金の管理という観点からではなく、「将来・未来」を切り口に話を切り出してみてはいかがでしょうか。
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収入と今後の希望から、予算案と未来のビジョンをつくり、お金の管理指針にしよう
現在、共働きの家庭もあれば、出産・育児などを機にどちらかが家事に専念するため退職したり、働き方・家庭への関わり方はさまざまです。
共働きで仕事を続ける場合、収入が2人分になるため、一気に使えるお金が増える感覚が出てくるかもしれません。
しかし、そこで油断して、いろいろなことにお金を使うのは、避けたほうがいいでしょう。
子どもができたり、夫婦どちらかに事情があり仕事をやめることになった場合、一気に家計が大変になる可能性があるからです。
あわせて、近年の働き方改革の影響で、残業が削減される傾向にあります。残業代や諸手当を踏まえた支出計画を立てるのも避け、あくまで基本給ベースでお金の使い方を考えたほうが望ましいでしょう。
特に、子どもの出産・育児などが入ると、女性にとって出産前のように働くことは、非常に大変になります。夫のサポートも欠かせませんので、残業をすることもできるだけ避け、夫婦が協力して育児にシフトした体制を組む必要があります。
ですので、2人分の収入で余裕があるからと、必要以上にお金を使うのは避けた方が良いでしょう。
会社ですと、予算案を立てて、このことにはこれくらいのお金を使おう、あるいは支出を見込んでおこう、など、お金の出ていく見込みを立てます。
家庭でも同様に、食費や光熱費に大まかでも良いので予算を立てると、家計の見える化が驚くほど進みます。
あわせて、給与のうち一定額を自動的につみたてに回すなど、大小にかかわらず、少しずつ貯めぐせをつけることは重要です。
入った中からつみたてや投資・貯金をしよう、ではなく、給料・収入から自動的に天引きされる仕組みをつくることが肝心です。最初から入ってくるお金がつみたてなどに回るため、結果として無理のない範囲で節約、浪費をしにくい方法を考えることにつながるからです。
もちろん、「ただ節約」だけではお互い大変です。そのため、子どもの将来のためにこれだけ貯めるとか、二人の理想をかなえるためにこれだけつみたてる、のような、理想の部分も含めて話すのが理想的です。
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夫婦二人ともお小遣い枠を決め、お互い少しの聖域をつくろう
人間、みんながみんな、意志が強いわけではありません。お金があれば、どうしても使いたくなってしまう人も、いらっしゃるかもしれません。
一つのしくみとして、夫婦二人、お互いのお小遣い枠を決め、日常の支出や趣味の支出はその中で行うことにするのは、シンプルでわかりやすい解決策です。
趣味の部分はできるだけ尊重し、ストレス解消、息抜きの部分は設けておきましょう。ただ、収入を踏まえ、出費額が大きい趣味は制限するのが無難です。あくまで趣味はお小遣いの範囲に留める意志の強さも必要ですので、二人で十分に話し合って下さい。
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お金の運用を考えよう
それでは、天引きしたお金はどのようにつみたてるとよいでしょうか。いろいろなつみたてがありますが、その中で今回ご紹介したいのが、投資信託を活用したつみたて投資です。
投資信託ですと、少額でも幅広い投資対象に分散投資をすることができます。また、例えば株式投資であれば、自分自身で企業のことを調べたりする必要がありますが、投資信託であれば、運用をプロにお任せできるので、投資先に頭を悩ませる必要がなく、夫婦がお互いの仕事、家庭の課題にエネルギーを注ぐことができます。
投資信託は元本保証ではないため、そこは注意が必要ですが、一般的に長期投資であれば、収益のブレ幅が小さくなる傾向にあります。そのため、子どもの将来の教育費や自分自身の老後資金など、長期の資産形成を考える際につみたて投資は有力な選択肢になるでしょう。
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まとめ:お金の使い方は、将来のことも考えながら話し合おう
お金の使い方は、早いうちから、夫婦で話し合って、ため方、使いみちを決めておくことがとても重要です。
つみたてを始めるのであれば早ければ早いほど望ましく、長く続けた分だけいつの日か、二人で積み上げた資産に大きな安心と満足をもらえることでしょう。
ぜひ、「つみたての仕組み化」について、パートナーと話し合ってみてはいかがでしょうか。
(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)
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