片付けたそばから散らかしたり、ぐずって朝方まで十分に眠れなかったり・・・
子育てをしていると、気が付けば慢性的な育児疲れになっていることも珍しくありません。
しかしこのような育児疲れ。工夫次第で和らげられることをご存知でしょうか。
今回は「今日から実践できる育児疲れを和らげる方法」をご紹介します。
よその子どもや育児本と比べない
育児疲れの原因の1つに「比較」があります。近所の同じくらいのタイミングで生まれた子と比べて、「どうしてうちの子は……」と悩んでいませんか。
1歳を過ぎてもハイハイだけで歩く気配が見られないと、育児本と比べて心配になる方もいることでしょう。あるいは近所の子が11ヵ月でよちよち歩きを始めたという報告を聞き、「うちの子は発育が遅れているんじゃないか」「いつ歩き始めるんだろう」と不安になる方もいるかもしれません。
しかし子どもたちは一人ひとり、発達のスピードが異なります。話し始めたり、歩いたりするのが早い子もいれば、ゆっくりな子もいます。どちらが良い、悪いはなく、発達のスピードも含めて「個性」です。比較してしまうと心配や不安が先立ち、育児疲れの原因になりますので、個性を理解して慌てずに成長を見守りましょう。
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理想の完ぺきなママ像を手放す
100%完ぺきな理想のママを目指すこと自体は悪いことではありません。しかし連日のぐずりや夜泣き、いたずらの連続で、いつも穏やかなママでい続けることは困難です。完ぺきを手放し、気持ちの面での育児疲れの解消をしませんか。
「穏やかで落ち着いたママでいたい」「笑顔の絶えないママでいたい」など、それぞれの理想のママ像があるかと思います。しかし慣れない子育ての連続で100点満点を求めると心が窮屈になります。
特に完ぺき主義が強い真面目な方ほど「幼い子どもにイライラしてしまう自分なんてダメだ」「赤ちゃんは泣くのが仕事なのに堂々としていられないなんて、人間として未熟だ」と厳しいジャッジを自身にしていることがあります。慣れない育児に加え、ご自身への態度や理想像の強さがより一層ストレスになりかねません。
「100点満点でなくてもいい」「穏やかでいられたら最高だけど、夜中で不安になる私がいてもいい」と不完全な部分も丸ごと受け止めましょう。
心理学では「受容」と呼び、ありのままに受け止めることを指します。受け入れがたい現状であったとしても「思い通りの育児ができずに悩んでいる自分」「夜泣きの日々で育児疲れを起こしている自分」などの側面も丸ごと受け止めることで、こころの負担が軽くなります。
理想を追うこと自体は素晴らしいことですが、育児は対人間同士のかかわりだからこそ、完ぺきを追求してもその通りにするのは難しいものです。だからこそ完ぺきなママ像を手放し、育児疲れを和らげましょう。
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手料理にこだわらず宅配サービスの利用も
健康なものを子どもに食べさせたいとの強い思いから、冷凍食品やお総菜などを買うのをやめ、すべて手作りで頑張っている方もいます。
育児と家事がストレスなく両立できているのなら良いのですが、もし手料理にこだわることで心にゆとりがなくなっているのなら、手作りにこだわる姿勢をやめるのも1つの手です。
「専業主婦だからすべての料理を手作りしないといけない」「愛情があるのなら、手料理を与えるべきだ」などの考えを持っているママさんもいるかもしれません。けれども、手料理を毎回作ることは大きな負担になります。
もし手料理を頑張って作ることがストレスや負担、育児疲れにも結び付くのなら、宅配サービスを利用してみても良いでしょう。
手料理を頑張ることの動機の1つとして「添加物を避けたい」「安全なものを食べさせたい」ニーズがあります。そのような理由で手料理を頑張っているのなら安全性の高い宅配サービスを利用することで負担を減らせます。
一般的に宅配サービスの中にはカット済みの野菜や調理済みの食材セットの用意をしていることも多く、子育ての合間で野菜を切ったり、洗ったり、下茹でしたりなど手間を省略でき、時短調理できます。
また赤ちゃん向けのうらごしや離乳食レシピなどの用意をしていることもあり、小さな子どもを抱えている家庭であっても利用しやすい内容もあります。
宅配サービスであれば、買い出しも不要で玄関先まで届けてくれて、レシピごとに袋分けされていることも多く、献立を考える手間も減らせます。
価格もお試し価格は500~1,000円程度と一般的にリーズナブルです。子育て中のママ向けの割引サービスを導入している地域もあるので、探してみると良いでしょう。
幼い子どもがいる状態で、すべて手作りをしようとすること自体が育児疲れになっていることもあります。「手を抜いてもいい」「宅配サービスの利用もOK」など選択の幅を持つことで、育児疲れを和らげることができます。
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ぐずりで片付かない部屋は家事代行サービス
部屋を掃除しようと片付けたものの、ちょっと子どもから離れただけでもぐずったり、大泣きしたりでいっこうに部屋の片づけが進まない経験はありませんか。
1日だけなら良いのですが、連日となると部屋の中が大きく散らかり、思い通りに行かないことへのいらだちと片付かない部屋にストレスを抱える方もいます。一生懸命片付けようとしても、子どもがぐずってしまってうまくいかないのなら、いっそのこと家事代行サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
家事代行サービスの中にはプロの整理収納アドバイザーが登録していることもあります。通常料金1時間あたりに上乗せになることもありますが、プロの力を活用することで、子育て中でもストレスなく片付けられる仕組みを導入することも可能です。
野村総合研究所の調査*1によると、「家事支援サービスを既に利用している、もしくは利用していた人のなかで、家事支援サービスに支払う1時間あたりの料金(交通費は除く)として最も多かった回答は「1,000円以上3,000円未満」で26%、次いで「3,000円以上5,000円未満」が19%、「5,000円以上7,000円未満」が12%」と公表しています。
つまり1回あたり3,000円未満で育児中の片付けのストレスを緩和可能といえるでしょう。片付かない部屋にうんざりし、育児疲れに通じているようならば、悩み解消に一役買います。お金はかかりますが、育児疲れを和らげるために割り切って利用する手もありでしょう。
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ベビーシッター利用で1人の時間確保へ
育児疲れになることの1つに、なぜ泣くのかの原因のわからないまま子どもと24時間365日向き合い続ける毎日があります。ママであっても、人間です。全部1人で子育てをしようとするとストレスで倒れかねません。
旦那さんの協力や両親のサポートが得られるのなら、援助を頼みましょう。けれども遠方に住んでいたり、忙しかったりと、家族の支援が難しい家庭もあると思います。そのときに、ベビーシッターの力を借りるのは決して贅沢ではありません。
ベビーシッター代は利用する会社によっても変わりますが、安価なものだと1,000円から利用可能な会社もあります。人にお願いすることですべて大なり小なり育児疲れを和らげることができます。
上手に活用して、ストレスと上手く付き合って下さい。
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まとめ
ぐずったり、一晩中泣いたりなど、育児疲れを感じるママはきっと少なくないと思います。もし日々蓄積する育児疲れを和らげたいのなら、理想の完ぺきなママ像を手放して、他の子どもとの比較をやめましょう。
また、日々の育児の負担を減らすためにお金はかかりますが、宅配サービスやベビーシッターなどを利用するのも1つの手です。
時間をお金で買う、心のゆとりのために投資をするという考え方は決して贅沢ではありません。
その投資で子どもに向けられる笑顔の時間が増えるのなら、とても価値のあるお金の使い方と言えるでしょう。
ぜひ上手に、活用して下さい。
*1
出所)野村総合研究所「平成26年度 女性の活躍推進のための家事支援サービスに関する調査」
(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)
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