教育改革が始まり、英語教育が大幅に変わります。そんな中、親子ともに気軽にお試しでプチ留学ができる「サマースクール」が今、注目を集めています。
気軽に英語に親しめる興味深い制度ですが、どんなものがあるのでしょうか。
少し詳しく見ていきましょう。
2020年、小学校に英語とプログラミング教育が導入され、いよいよ日本でも教育改革が始まります。英語の四技能(聞く、話す、読む、書く)を取得することになるなど、教育現場に与える変化は大きく、英語でコミュニケーションする力が国民にも求められるようになる見込みです。
そんな中、教育現場や保護者からの不安も報道されています。
英会話教室を運営するイーオンが2019年、教員270人を対象にした調査によれば、小学校 5-6 年生の英語を「教科」として教えることに「自信がある」「やや自信がある」人は約 3 割。*1 そんな中、「少しでも良い環境で英語やプログラミングを取得させたい」と考える保護者は、今後ますます増えていくことになりそうです。
しかし、いきなり習い事を増やしたり、留学させたりするのはハードルが高いかもしれません。今の生活を出来るだけ保った中で、何か新しいことに気軽に触れさせたいと考えているようであれば、「サマースクール」をご検討してみてはいかがでしょうか。
サマースクールってどんなもの?
サマースクール(サマーキャンプ)とは、広くは日本の夏休みにあたる時期に、短期間の合宿形式などでテーマに沿った学習や体験ができる仕組みです。欧米では夏休みの子供の体験の場として、サマーキャンプが定着しています。米国映画などで見たことがある方もいるかもしれません。
海外だと、語学学校やボーディング・スクール、インターナショナル・スクール、大学などが主催するものがよく知られています。また、時期もフレキシブルになりつつあり、サマースクールだけではなく冬季に行うウィンタースクールや、春季のスプリングスクールなどもあります。今ではこの流れが日本にも広まり、国内でも広く行われています。
学ぶ内容として人気なのは、英語やプログラミング、スポーツなど。特に英語は、前述のように小学校で必須化され、四技能が将来の試験に必要になったりすると報道されているため、「今のうちに身に付けさせたい」と思う保護者も多いようです。
また、なかには「ハーバード生と英語四技能を学ぶ」といった尖った企画や、中高生に向けたサイエンス・キャンプ、プログラミング合宿、演劇、山登りやハイキングをテーマにしたネイチャー系のキャンプなど、ユニークなものもあります。
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サマースクールにある数々のメリットとは
サマースクールの良さは、さまざまな場所から集まった人たちと、短い期間ながらいろいろな「体験」ができることです。
一つは、普段触れることのない英語やプログラミング、科学、スポーツなどに触れることで、子供にとっては新しい発見につながることです。スクールにはそれぞれの専門家が関わっていることが多く、刺激になるでしょう。
その場で新しい友達もでき、普段とは違う世界の人達と人間関係も築けそうです。学校やクラブ活動以外の見知らぬ他人と接したり、短期間で人間関係を作るのは、人間関係が固定しがちな子供たちにとって良いコミュニケーションの練習になるでしょう。
もう一つの良さは、学校によっては「短期間で学校や留学のお試しができる」こと。
将来は子どもを海外に留学させたいとお考えの場合、お試し体験としても有効です。いきなり知らない土地に送り出してしまうと、それなりのリスクが伴います。子ども自身が嫌がって馴染めなかったり、時には英語を拒否してしまうことも。
実際に留学させる前に、海外に向いているのか、英語へのハードルはどのような感じかを試せるので、親子双方にメリットがありそうです。実際にそのまま入学するお子さんもいますが、いきなり入学するよりもスムーズに馴染める可能性もありそうです。
また親にとってのメリットとして、親自身の息抜きになることも見逃せません。子供の夏休みは、親にとっては食事の支度や雑用が増える時期でもあります。合宿式ならば、ご飯の支度や送り迎えなどから解放され、自分のことに集中することができます。
一方で、親子で学ぶサマーキャンプならば、親も一緒に学ぶこともできます。子育てや家事を休んでその間、家事を忘れて、リフレッシュすることも可能です。
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海外のサマースクールってどうなのか
異文化体験をさせたいのなら、海外にもたくさん選択肢があります。特に語学は周りに話す人がいるという環境も重要なので、海外で学ぶ意味は大きいと言えます。国内にするかアジアにするか欧米にするかは、期間と予算、目的によって決めるのが良いでしょう。
例えば、イギリスの英語学校の多くがサマースクールを設けていますが、夏にはヨーロッパ中から学生が集まって英語を勉強しますので、さまざまな国の人と出会えます。また、イギリスの英語学校ではホームステイが一般的なので、現地の一般家庭に滞在し、異文化交流もできてしまいます。欧米系の語学学校の場合、午後はアクティビティなどで遊びに行くことが多いようです。
近場が良いのなら、いくつかのフィリピンの語学学校が小・中学生向けの「サマーキャンプ」を企画しています。フィリピンのほうが、欧米よりもより学習時間が長い傾向があるようです。
また、数は多くありませんが、マレーシアやシンガポールなど、東南アジアのインターナショナル・スクールも、夏休みの子供向けプログラムやファミリー・キャンプを用意しています。ただし、マレーシアの公立学校の休みは6月にあることが多く、日本の夏休みと異なるため、数は少なくなります。
なお、英語だけではなく、プログラミングや科学、サッカー、ゴルフなどに特化したユニークなものもありますから、親子で話し合って決めるのも良いかも知れません。
欧米には、有名大学が大学の志望者に向けて行うサマースクールもあり、大学に行く前にキャンパスの雰囲気がわかります。
インターナショナル・スクールや大学の「サマースクール」には、その後の入学者への宣伝を兼ねている特別講座もあります。高額な学費を払っていきなり入学するのはリスクが高いですが、入学前に少しのお試しをすれば、学校のシステムや雰囲気が肌でわかり、また実際の寮に泊まれるものもあります。知っている先生や友達がいる学校に入学すれば、子供にとっても大きな安心材料です。ただ、学校によっては、サマースクールのみ、先生が外部からきている可能性もあるため、確認が必要です。
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大人向けのサマースクールもある
サマースクールには、子供のものだけではなく大人用のものもあります。ファミリーで学べるキャンプもあります。
大人用のキャンプもまた、英語やプログラミングなど、スキルアップのためのものが多いですが、スキルアップと同時に、職場や家庭を離れた環境で、大いにリフレッシュできるのが魅力です。サマーキャンプにはさまざまな場所から人が集まるので、新しい人脈を構築できるチャンスもあります。
また、忙しくて休みが取りにくいと言うビジネスパーソンは、サマースクールがわりに、期間を自由に決められるフィリピンなどの学校を利用して、自分なりの「サマースクール」をアレンジしてしまうのも手です。フィリピンの英語学校は1週間から留学可能なところが多いので、こうしたところをうまく利用し、忙しいスケジュールに組み合わせると、旅行とスキルアップがいっぺんにできることになります。
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まとめ
このように、サマースクールは日本国内でもポピュラーになってきました。体験の数を増やす意味でも、視野を広げる上でも、将来の進路を決める上でも、違う土地に行って、新しいことを実際にやってみることは大いに力になります。サマースクールは、短期間で気軽に行けるので、大いに利用すると良いでしょう。
*1
出所)イーオン 「イーオン、現役小学校教員を対象とした 「小学校の英語教育に関する教員意識調査 2019」を実施」
(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)
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