最近では、結婚しないまま老後を迎える人も増えてきました。そうした中、「おひとり様を覚悟している」、「おひとり様のまま気楽に生きたい」という人も少なくありません。様々な選択肢を持つ独身女性が老後を考えたとき、どうやって老後資金を準備すればいいのでしょうか。今回は独身女性が「老後資金を貯めるときに考えるべきこと」をご紹介します。
自分の老後の生活費をイメージしてみる
自分がどういう老後を過ごしているか、イメージしたことはありますか。
若いうちは、「老後について真剣に考えたことがない」という人も多いと思います。なんとなく、漠然と「老後はのんびり過ごしたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、そこまででイメージが止まってしまうと、老後資金を貯めるときに一体いくらのお金を貯めたらいいのかわからなくなってしまいます。
老後の生活費を、より具体的にイメージしてみましょう。
世間一般では「老後資金は数千万円必要」と言われることも多いですが、その人の暮らし方によってその金額は大きく変わります。
一般的に老後の生活費を今の生活費の0.7掛けもしくは0.8掛けで計算することもありますが、本当にその金額でいいのかも自分次第です。
今より出費が少なくなるのか、増えるのか。老後は現役世代よりも確実に余暇が増えますから、出費が増えると考えてもおかしくないはずです。
どういう生活をしたいのかにもよりますが、独身女性が現在の毎月の生活費が18万円としましょう。今と同じだけの生活費がかかるとしたら、60歳まで働き、その後85歳までに必要な金額は18万円×12ヶ月×25年=5,400万円必要となります。
老後に必要資金を計算するときには現時点で明らかになっている水準で年金を計算して、必要な生活資金から年金分を差し引いた金額を自分で用意しようとします。
ただ、必要な資金には事前に織り込めない資金もあります。医療費や交際費、余暇を過ごすための遊びのお金が加わることを考えると、すぐにでも老後資金の準備に取り掛かったほうがいいと思うのではないでしょうか。
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老後資金を貯める手段や方法を知ろう
さて、ここまで想像すると、とんでもない金額を貯めなければならないと思って焦りを感じる人もいるかもしれません。
確かにお金を貯めなければならないことは事実ですが、貯める方法はいくつかあります。銀行に預けて預金するのでもいいですし、株や投資信託で運用するのもいいでしょう。投資は人にとっては抵抗がある人もいるので、抵抗がある場合は無理に投資する必要はありません。
しかし、どんな選択肢があるのかを事前に知っておく必要はあります。預金だけでお金を貯めようと思っている場合でも、預金金利はもちろん、普通預金や定期預金、積立預金、外貨預金などの預金の種類とそれぞれの特徴は最低限知っておくべきです。さまざまな預金の種類がありますし、銀行によって預金金利も異なる場合があります。
一般的に老後資金づくりは時間がかかりますので、ある意味、時間との闘いでもあります。そのため、少しでも有利な条件でお金を貯めることがポイントになります。そのため、預金に関する知識を少しでも多く頭に入れて選択肢を広げておくことが重要です。
また、投資に抵抗がないという人はiDeCo(イデコ)やNISA、つみたてNISAという選択肢もあります。これらについても知識がないと、どういう場面で有利なのか、何がメリットで何がデメリットなのかよくわからないですよね。
一般的に、老後資金を貯めるのであれば原則60歳になるまで引き出しができないiDeCo(イデコ)がオススメですが、NISAも上手に活用しながら節税効果の恩恵を受けて老後資金づくりを進めていくのも非常にメリットが大きいです。
さらに、会社が福利厚生として用意しているかどうかによって利用できる人とできない人がいますが、財形貯蓄も老後資金づくりに活用できるでしょう。こうした選択肢について、何も知らないまま「預金だけで老後資金を貯めよう」と考えるのは少し早計ではないでしょうか。選択肢を増やすという意味でも、こういった制度の概要を調べてみて、老後資金をつくるにはどうすべきか、自分に一番向いている方法は何かということをじっくり検討する必要があります。
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タイミングを見てお金を貯めること
老後資金づくりとは、十年単位の長い付き合いになるものです。その長い付き合いの中には、転職したり、ケガをしたり、または病気になったりとお金を貯めることに集中すべきでない時期が出てきます。
老後資金づくりと長く付き合っていくためには、お金を貯めるべきときとお金を貯めることだけに集中すべきでない時期をうまく見極めて、タイミングを見てお金を貯める必要があります。
例えば、昇給昇格のタイミングが来たら毎月の積立金額を増やしたり、ボーナスがいつもより多めに出たらいつもより多めに預貯金や投資に充てたりするというのも重要です。人生にも波があるのと同じで、資金づくりにも波があるのです。その波とうまく付き合いながら、長い目で老後資金づくりに励んでみてはいかがでしょうか。
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まとめ
いかがでしたか。老後資金を貯めなければならないと思って必死になると、色んなものを見落としてしまいます。確かに老後資金を貯めることも大事ですが、色んな選択肢を持っているので少しでも自分がラクに、楽しく過ごしながら貯められる方法を選んでくださいね。
(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)
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