転職の面接では何を質問される?最適な服装は?新卒との違いを解説!

転職の面接では何を質問される?最適な服装は?新卒との違いを解説!

終身雇用という考え方が薄れて久しい現在、転職は全く珍しいものではなくなりました。それでも、初めて「転職しよう!」と決めてみると、中途採用の面接ではどんなことを聞かれるのか、どんな回答をしたらいいのか、そもそも服装は、マナーは…そんな素朴な疑問が出てくるものです。
今回は、初めての転職を考えている方向けに、最低限覚えておきたい面接の基礎知識をお教えします。

中途採用と新卒採用の採用基準の違い

転職時の面接に備えるために、まずおさえておきたいのは中途と新卒の採用基準の違いです。
新卒のときは、当然学生に社会人経験はありません。学生時代にどんなことをがんばってきたのか、自分の性格的な強みや弱み、入社意欲、適性検査の結果などが採用基準の大部分を占めます。
一方で、中途採用の場合はすでに社会人経験があり、社会人としての基本的なマナーはもちろん、業務に関する知識や技術を兼ね備えていることは大前提です。企業としては、入社したら即戦力として活躍してくれることを期待しています。
そのため、基本的に企業側が採用基準として見るのは、これまでその人が担ってきた業務内容や実績、スキル、資格など。さらに、その企業のカラーに合う性格の人材か、理念に共感してもらえるかなどの適性が加わります。

転職の面接では、まず上記のような新卒と中途の「見られるポイント」の違いを頭に入れておきましょう。

目次へ戻る

転職の面接はこれを聞かれる!よくある質問5選

企業によって面接の質問内容は異なりますが、最低限答えられるように備えておきたい基本項目に大きな違いはありません。よくある質問と、それに対してどんなふうに何を答えたらいいのか、ポイントを簡単にまとめてみました。

メリット1

自己紹介

面接の最初に自己紹介を求められたら、名前を名乗り、職務経験を完結に1~2分程度にまとめて答えましょう。自己PRができる場面ではありますが、面接官から聞かれていないことを長々と話してしまうのはあまり良い印象にはなりません。どんな仕事をしてきたのか、面接官が深掘りしたくなるようなポイントに絞って答えましょう。
自身の強みや弱みも、仕事上の経験を絡めて答えられるようにしておくとさらに安心でしょう。

メリット2

職歴、経験、実績

中途採用と新卒採用の違いで紹介したとおり、転職において企業サイドが最も注目するのはこれまでの仕事の経歴です。職務経歴書などの提出を求められることも多く、それをもとに気になるポイントを聞かれることもあるでしょう。
企業は求める人材の経験やスキルを思い描いていますから、応募者がそれに合致しているかどうかを主に見ています。関わった商品・サービスの内容や特徴、売上なら数字、自分の役割、働き方などいろいろな観点から答えることになりますが、ポイントはできるだけ具体的な内容を述べることです。具体的であればあるほど、面接官もあなたが自分の会社で働いてもらえる能力を持っているかどうか判断しやすくなるでしょう。

メリット3

転職理由(志望動機)

中途採用特有の質問が、転職理由に関するものです。転職にはさまざまなきっかけがありますから、ポジティブな理由を述べにくい場合もあるかもしれません。ですが、もちろん面接官は、「前の職場は残業が多くて、人間関係も悪くて辛くて…」といったネガティブな愚痴を聞きたいわけではありません。
本来の転職理由がポジティブなものであれネガティブなものであれ、「自分のこれまでのキャリアやこれからしたいと思っていること」「それに対して前の職場はどういう環境だったのか」「転職にあたって期待していること」などをしっかりと述べることが大切ですし、その会社に応募した理由にもつながるでしょう。

メリット4

年収や勤務地、残業など雇用形態の希望

応募者の価値観や考え方を測る上で、年収や働き方に関する質問は重要です。転勤が多い会社で転勤を拒否する人を採ることはできませんし、残業を「いくらでもできます」という人も企業によっては「残業代欲しさにだらだらと仕事をするタイプかもしれない」と判断されかねません。
自分がどんな働き方をしたいのか、残業であれば「繁忙期に勤務時間が増えることはある程度仕方がないものの、できるだけ効率的に進められるよう工夫をしたいです」など、あくまで前向きな努力をすることを前提として自分の考えを述べましょう。企業とあなたの考え方にミスマッチがあるとすれば、むしろそれを面接の時点ではっきりさせておくべきでしょう。
特に現在の年収は答えにくい質問に思えますが、正直に答えましょう。年収アップや現状維持を望む場合も、自分の実績や実力、年齢や業界の相場などの根拠を示しつつ、きちんと希望を伝えておくことが重要です。

メリット5

逆質問

面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれるケースは多いでしょう。その際、なんの疑問も無く終えるというのは面接官に与える印象の良し悪しを除いても、非常にもったいないことです。
事業内容について、働いているメンバーについて、必要なスキルについて、入社までに何を学んでおくべきか…どんな些細なことでも構いません。自分がその企業に入社してよいのかどうかを判断する材料を得るためにも、聞きたいことを考えておきましょう。

目次へ戻る

中途採用だからこそ悩む!面接時の服装

新卒のときは画一的にリクルートスーツを着ていればいい、という一種の安心感があったかもしれませんが、いざ転職しようとすると新卒と同じような服装でいいのか悩みどころです。リクルートスーツは、20代後半以降社会人が着るのはなんだか不似合いだ、と感じるのも自然なことかもしれません。
ここからは服装についてよくある疑問をご説明します。

リクルートスーツはOKかどうか

イメージとして、リクルートスーツはどうしても学生のような雰囲気になってしまいます。グレーやネイビー系のビジネススーツの方が、こなれた社会人を演出できるでしょう。どうしてもリクルートスーツしか無いという場合は、インナーシャツの色を変えるだけでも印象を変えられます。

私服OKの面接の場合はどうしたらいいか

企業のカラーにもよりますが、Tシャツやジーパンなど、カジュアルすぎる服装は避けましょう。いわゆる「オフィスカジュアル」的な格好が無難です。勤めながらの転職活動なら、仕事終わりにそのままスーツで行くというケースも考えられますから、スーツで臨んでも大きな問題は無いでしょう。

どんな服装であっても、大切にしたいのは「清潔感」です。無精髭がはえていないか、靴は汚れていないか、カバンはラフすぎないかなど、小物にも気を配ってみましょう。

目次へ戻る

きちんと覚えている?面接時のワンポイントマナー

もう1点おさえておきたいのが、面接時のマナーです。面接官は「中途採用ならマナーはできて当たり前」と考えます。「こんなときどうするんだっけ?」が無いよう、面接前に一度におさらいしておくと安心です。

まず、時間厳守は絶対です。5分前には受付を済ませるようにしましょう。あまり早すぎても相手方の迷惑になります。万が一遅れてしまう場合は、極力早い段階で連絡をしましょう。また、面接前に携帯電話の電源は切っておきます。
順番が来たら、ノックを3回し「失礼します」と声をかけ、返事を聞いてから入室します。ドア側を向いて扉を閉め、相手に向き直ってから目を見て、笑顔で「○○(名前)です、今日はよろしくお願いします」と挨拶しましょう。椅子には着席を促されてから座り、荷物は足元に置きます。

上記のような流れは形式的なマナーで、ご紹介したもの以外にも細かなポイントがたくさんあります。これらをこと細かに実行することも大切ではありますが、最も気を配りたいのは、どんな表情でどんなふうに相手と話すのかということです。
例えば、面接開始直後に「今日、外は寒かったでしょう」と面接官に言われたら、どんなふうに答えるでしょうか。緊張した面持ちと硬い口調で「はい、そうですね」とだけ答えてしまうと、面接官は「この人はコミュニケーション能力が低いのかもしれない」「笑顔の一つもなく、失礼だな」と感じるかもしれません。
笑顔を浮かべ、「ああ!確かに、今朝は氷点下だったみたいですね。でも、服にカイロを貼ってきたので意外と大丈夫でした…」と返すことができたら、面接はぐっとなごやかな雰囲気になるはずです。
どんなコミュニケーションを取るかは人それぞれですから唯一の正解というものはありませんが、柔らかな口調と自然な表情でいれば、面接官も安心感を覚えるでしょう。

目次へ戻る

しっかり社会人経験を積んでいれば構えすぎなくて大丈夫

転職の面接における大切なマナーは、基本的にはこれまで会社勤めをする中での取引先やお客さんとのやりとりで失礼がないように気を配るのと同じことですから、身構えすぎる必要はありません。
あとは自分がどうして転職するのか、その会社でどんなことをしたいのか、明確な働き方のイメージを持って面接官にしっかり伝えることが大事です。
自分自身もその企業が自分に合っているのかどうかを見極めるつもりで臨みましょう。

(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)

関連記事

人気ランキング