老後の備えは早いほどいい?公的年金にプラスできる資金計画を

老後の備えは早いほどいい?公的年金にプラスできる資金計画を

「老後のことなんて、まだ何十年も先だから考えても仕方ない」などと、ご自身の将来設計を先延ばしにしていませんか?生きていれば老後は避けられないもの。ご自身が高齢になったときの生活を想定し、そのときのお金の問題について考えてみましょう。

「自分たちが高齢になったとき、もらえる年金が少なくなるかも」という不安は、若い方の多くが漠然と感じているもの。老後といえども、誰もがゆとりある将来にしたいはずです。「ゆとりある年金生活など無理だろう」と最初からあきらめず、今から少しずつ準備しておくことをこの機会に考えてみませんか?

老後は本当に年金だけで生活できるのか

老後の収入源といえば、「公的年金」を挙げる方がほとんどでしょう。会社員や公務員として働いている方は、「国民年金+厚生年金」で年金支給額を計算します。一方、自営業や個人事業主、非正規雇用で働く方の一部については「国民年金」のみで支給額を計算することになります。

ここでは「国民年金」の老齢基礎年金のみで現状いくら年金がもらえるのか、数字を示します。それを基に、みなさんが老後を迎えたころの見通しについてもご説明しましょう。

(1) 老後の年金はいくらもらえるのか

厚生労働省が平成30年1月26日に発表した「平成30年度の年金額改定」によると、国民年金の老齢基礎年金(満額)で支給される金額は「1人あたり月額64,941円」。「少ないな。」と思った方が多いのではないでしょうか。

ちなみに、厚生年金を受給できる方の場合は、夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額で「月額221,277円※」となっています。1人あたりに換算すると「およそ月額110,600円」となりますから、国民年金だけの場合と比べると、金額的には2倍弱くらいになることが分かります。

※夫が平均的収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)42.8 万円)で40 年間就業し、妻がその期間すべて専業主婦であった世帯が年金を受け取り始める場合の給付水準です。

国民年金のみの場合、ご夫婦2人なら「1か月13万円ほど」で暮らす計算になりますが、少なめに感じられますね。まして1人暮らしの場合、実際に「1か月65,000円で暮らす」ことを想像すると、のんびり老後を楽しむというわけにはいかないなと思う方も多いのではないでしょうか。

出所) 厚生労働省ホームページ「平成30年度の年金額改定について

(2) 公的年金だけでは不安を感じている人が多い

生命保険文化センターの調査によると、老後の生活に対して「不安感あり」と答えた人の割合は85.7%にもなります。不安の内容(複数回答)を見てみると、「公的年金だけでは不十分」が80.9%で1位となっており、多くの人が公的年金に対して不安を感じていることがわかります。

出所) 生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成28年度

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苦しい思いをしないため、老後もアルバイトなどで働く方法は?

「ただでさえ少なく感じる年金受給額が、自分が老後をむかえる頃にはさらに減るかもしれない」と感じていれば、老後の不安は増すばかり。しかし、今は健康で長生きできる時代です。元気で働けるうちは、年をとっても仕事をしたいと考え、将来を前向きに考えている人も少なからずいるのではないでしょうか。

老後1人暮らしになったら、月にいくら分ぐらい働けばいい?

総務省の「家計調査報告(家計収支編)」によると、2017年の高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の家計収支の平均値は「実収入114,027円(うち年金による収入107,171円)、総支出154,742円=マイナス40,715円」となっています。なかなかシビアな数字ですが、実際には不足分を働くことでカバーしている方も少なくありません。

年金で支給される金額の目安を、上記の「107,171円」と考えると、月4~5万円の収入が仕事で得られれば標準的な生活が営めるということになります。時給850円で1日5時間、週に3日(1か月を4週とする)のパート・アルバイトをすれば「月51,000円」の収入です。これぐらいのペースで仕事をすれば、不足分の補填は可能でしょう。(簡易的な計算のため、税金は考慮しておりません。)

しかし、先にご紹介した国民年金の支給額「1人あたり月額64,941円」のみで計算すると、不足分が「89,801円」と、かなりの金額に。これを仕事だけで補おうとすると、ほぼフルタイムで働かなければならないことになります。その場合は、「教育・教養娯楽費」や「交際費」などを見直して、支出を減らすことも考えなければいけないかもしれません。

老後は体力やモチベーションの面で、今と同じスタンスで働けるとは限りません。あまり根を詰めず、生活費の補填のつもりで仕事をするのがおすすめといえそうですね。今後の日本では若者の人口が減ることが見込まれているので、移民の受け入れやAIの導入などが進まなければ、慢性的な人手不足の時代が続くかもしれません。であれば、老後も働き口を確保しやすくなるかもしれませんが・・・。

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老後に不安を感じているなら、年金以外にも老後資金の準備を

しかし、誰でも老後を元気で働き続けられるという保証はないことも頭に入れておきましょう。もし「将来の年金額ではゆとりを持って暮らせないかも」と感じているなら、若い今のうちから老後のためのお金をコツコツ積み立てておいたほうがよいでしょう。

まずは、預貯金が思い浮かぶと思いますが、預貯金以外にも「個人年金保険」、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」、「つみたてNISA」など、様々な方法があります。

どの方法でも共通しているのは、毎月の引き落としなどで自動的に積み立てることができるところです。「貯蓄が苦手なのでお金は貯められない」と思っている方こそ、自動的に積み立てられる方法で備えを始めることがおすすめです。

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老後に備えようと思い立ったら、早く始めるのが吉

いかがでしたか?

若い方の大半が感じているように、老後を年金だけで過ごすのは難しいようです。働いて補うということも考えられますが、いつまでも元気で働き続けられる保証はありません。
まとまったお金を急に準備するのは難しいかもしれませんが、長い期間をかけて備えるのであれば、毎月の積立額は比較的少額で済みます。

「備えは必要なことは分かっているけれど、まだ考えるのは先」と思っている方も、これを機会に早めの備えを検討してはいかがでしょうか。

(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)

ライター

老後の備えは早いほどいい?公的年金にプラスできる資金計画を
mattoco Life編集部
幅広いジャンルのライターを抱える敏腕編集部。
議論しはじめたら止まらないため、日夜編集に追われていることもしばしば。

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