資産形成に興味があり、株式と投資信託のどちらから投資を始めるべきか悩む人もいるでしょう。どちらも代表的な金融商品ですが、仕組みや特徴は異なります。両者の違いを理解したうえで、自分の目的やリスクの考え方に合う投資方法を選択することが大切です。
この記事では、株式と投資信託の違いを整理したうえで、それぞれに向いている人の特徴を紹介します。
株式とは
まずは、株式の基本的な仕組みや特徴について見ていきましょう。
株式投資の仕組み
そもそも株式とは、企業が資金調達のために発行する有価証券のことです。上場企業の株式は取引所を通じて売買されます。*1
証券取引所にはさまざまな企業の株式が上場しており、需要(買いたい人)と供給(売りたい人)に応じて取引されることにより決まる株価は日々刻々と変動します。株式投資では、企業業績や成長性や投資参加者の需給などを確認しながら、投資するかどうかを判断することが一般的です。
株式投資のメリット
株式投資のメリットは、「値上がり益」「配当」「株主優待」などのリターンが期待できることです。
値上がり益は、購入時より株価が値上がりしたタイミングで売却することで得られる「売買差益」を指します。
株式を購入して株主になり、所定の権利確定日に株式を保有している場合、企業が配当を実施すれば、保有株数などに応じて配当金を受け取れることがあります。
また、株主への感謝を表すために、自社製品などを贈る「株主優待制度」を実施している企業もあります。株主優待の内容や受け取るための条件は、企業によって異なります。
株式投資のデメリット・注意点
株式投資では、値上がり益が期待できる一方で、購入時より株価が下がると含み損が生じます。企業業績等によっては株価が大きく変動することもあり、その分値下がりリスクも大きくなります。*2
配当や株主優待も企業業績に左右されるため、必ず受け取れるとは限りません。
また、投資先企業が倒産すると株式が無価値になり、投資元本が失われるリスクもあります。
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投資信託とは
次に、投資信託の基本的な仕組みと特徴について説明します。
投資信託の仕組み
投資信託とは、投資家から預かった資金を一つにまとめ、専門家が株式や債券などで運用する金融商品です。その運用成果は、投資家それぞれの投資額に応じて反映されます。分配金として支払われる場合もありますが、運用状況によっては分配金が支払われない場合もあります。*3
出所)三菱UFJアセットマネジメント「投資信託の基本と仕組み」
※市場環境などによって投資信託の運用成果は変動し、それによって生じた損益はそれぞれの投資額に応じてすべて投資家に帰属します。投資信託は元本が保証されている金融商品ではなく、預貯金と異なります。
※上記はあくまでイメージであり、すべてを説明しているものではありません。
投資対象銘柄の選定や売買のタイミングは、投資信託ごとの運用方針に基づき、専門家がさまざまな情報を収集・分析して判断します。*4
投資信託のメリット
投資信託には、次のようなメリットがあります。
- 少額から購入できる
- 専門家に運用を任せられる
- 分散投資がしやすい
投資信託は、金融機関によっては100円程度の少額から購入できます。*5
投資対象銘柄の選定・売買といった運用は、運用会社の専門家が行うため、商品によっては、個人では直接投資しにくい海外の株式や債券などに投資できる場合もあります。
また、多くの投資家からお金を集めて運用するため、個人でも少額からさまざまな資産・銘柄に分散投資ができます。
投資信託のデメリット・注意点
投資信託の運用成果は市場環境によって変動するため、元本は保証されていません。運用がうまくいって利益を得られることもあれば、運用がうまくいかずに損失が生じる可能性もあります。
また、専門家に運用を任せる対価として「運用管理費用(信託報酬)」などのコストがかかります。投資信託のコストは商品によって異なるため、購入前に目論見書などで確認しておくと安心です。*6
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株式と投資信託は何が違う?
以下は、株式と投資信託の比較表です。
※上記は、主な違いについて記載したものであり、全ての違いを説明したものではありません。また、上記は作成時点での状況であり、将来変更となる場合があります。
ここでは、比較項目ごとに株式と投資信託の違いを詳しく見ていきます。
運用方法・投資対象
株式投資では、自分で銘柄を選んで運用します。銘柄の選び方には、「業績をチェックする」「詳しい業界の企業を選ぶ」「配当や株主優待を重視する」などの方法があります。
投資信託は、投資するファンドは自分で選ぶ必要がありますが、投資対象資産・銘柄の選定は専門家に任せられます。投資対象は国内外の株式、債券、不動産などさまざまです。
リスクとリターン
株式投資は、大きな値上がり益が期待できる場合がある一方で、投資先企業の業績悪化や倒産などにより、株価が大きく下がる可能性があります。
投資信託にも元本割れリスクはありますが、複数の資産・銘柄に分散投資する商品を選ぶことで、1つの企業の株式に集中して投資する場合に比べ、値動きの影響を分散しやすくなる可能性があります。*8
コスト
株式投資では、株式を売買する際に手数料がかかります。ただし、株式そのものの保有中には、投資信託の信託報酬のような継続的な運用管理費用はかかりません。
一方、投資信託は専門家に運用を任せるため、保有中は運用管理費用(信託報酬)がかかります。また、ファンドによっては、購入時手数料や信託財産留保額(解約時のコスト)が発生することがあります。
最低投資金額
株式は、原則として100株単位で売買を行うため、「株価×100株」が最低投資金額となります。株価は企業によって異なり、数万円で買える銘柄もあれば、数十万円必要な銘柄もあります。
ただし、金融機関によっては、1株単位で株式を購入できる「単元未満株」に対応しているケースもあります。単元未満株であれば、数百円程度から投資可能です。
一方、投資信託は100円程度から購入できる金融機関もあるなど、比較的少額から始められます。
NISAへの対応
NISA(少額投資非課税制度)では、投資枠ごとに対象商品が定められています。*9
個別の上場株式に投資できるのは、基本的に成長投資枠です。
一方、投資信託は、つみたて投資枠と成長投資枠の両方に対応しています。ただし、つみたて投資枠については、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限定されています。また、成長投資枠においても、「信託期間20年未満」「毎月分配型の投資信託」など一定の投資信託は対象から除外されています。
初心者は株式と投資信託のどちらから始めるべき?
株式と投資信託は特徴が異なるため、人によって向き不向きがあります。ここでは、それぞれに向いている人の特徴を紹介します。
株式が向いている人の特徴
投資する銘柄を自分で選びたい人は、株式が向いています。
株式投資では、企業の業績や将来性を分析して銘柄を選ぶのが基本です。しかし、まずは自分が知っている企業、株主優待が気になる企業などから投資先を選ぶ方法もあります。
少額から始めたい場合は、単元未満株を活用するのも一案です。
投資信託が向いている人の特徴
一方で、以下に当てはまる人は投資信託が向いています。
- どの投資対象や商品を選べばよいかわからない
- 運用は専門家に任せたい
- 少額から分散投資でリスクを抑えたい
自分で個別の銘柄を選ぶのが難しいと感じる人は、運用方針やリスクを確認したうえで、投資信託を選択肢の一つとして検討してもよいでしょう。積立投資にも対応しており、資産形成との相性がよいのも魅力です。
まずは少額で投資信託を利用し、値動きやリスクに慣れてから、必要に応じて株式投資を検討する方法もあります。
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まとめ
株式は、自分で銘柄を選んで投資を行うのが特徴です。値上がり益のほかに配当や株主優待も期待できますが、投資先企業が倒産すると無価値になる等のリスクもあります。
一方、投資信託は運用を専門家に任せられ、商品によっては少額から複数の資産・銘柄に分散投資できます。元本割れリスクやコストを確認しながら、積立投資などを活用して少しずつ始める選択肢にもなります。
株式と投資信託の違いを確認し、投資目的やリスク許容度に合う方法を少しずつ検討してみましょう。
※有価証券投資にあたっては、さまざまなリスクがあるほか、手数料等の費用がかかる場合があります。ご投資の際には事前にご確認のうえ、ご自身でご判断ください。
*1 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「株式投資のはじめ方」
*2 出所)三菱UFJeスマート証券「『株式と投資信託の違い』資産形成始めるならどっちがおすすめ?」
*3 出所)三菱UFJアセットマネジメント「投資信託の基本と仕組み」
*4 出所)資産運用業協会「投資信託とは」
*5 出所)三菱UFJeスマート証券「【初心者向け】投資信託と株式投資を比較!あなたならどっちをやる?」
*6 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「投資信託のはじめ方」
*7 出所)三菱UFJアセットマネジメント「ファンドの基準価額が0円になることはありますか。」
*8 出所)資産運用業協会「4つのメリット」
*9 出所)金融庁「NISAを知る」










