iDeCoの上限引き上げはいつから?2026年12月法改正の内容をわかりやすく解説

iDeCoの上限引き上げはいつから?2026年12月法改正の内容をわかりやすく解説

私的年金制度であるiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)は、2026年12月に制度改正が予定されています。今回の改正では、掛金の上限額や加入可能年齢が引き上げられ、これまで以上に活用しやすくなる見込みです。

この記事では、2026年12月の法改正で具体的に何が変わるのか、iDeCoの基本的な仕組みや始め方、注意点と併せてわかりやすく解説します。

iDeCoとは

iDeCoとは、自分で掛金を拠出して運用し、老後資金を準備するための私的年金制度です。加入者は投資信託などの商品を選んで運用し、その成果に応じて将来受け取れる金額が決まります。公的年金(国民年金・厚生年金)とは異なり、加入は任意です。*1

iDeCoは税制優遇が充実しており、掛金は原則60歳以降に老齢給付金として受け取ります。公的年金に上乗せして老後資金を準備する手段の一つです。*1

2026年12月から制度内容が変わる

2025年6月13日に成立した年金制度改正法により、iDeCoの制度見直しが決定しました。主な改正内容は「拠出限度額の引き上げ」と「加入可能年齢の引き上げ」で、いずれも2026年12月1日施行の予定です。*2

今回の制度改正は、働き方や生き方、家族構成が多様化するなか、私的年金制度の拡充により高齢期における生活の安定を図ることを目的としています。*3

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iDeCoの2026年12月法改正のポイント

先述の通り、今回の法改正のポイントは以下の2つです。

  • 拠出限度額の引き上げ
  • 加入可能年齢の引き上げ

それぞれ詳しくみていきましょう。

拠出限度額の引き上げ

2026年12月以降、iDeCoの拠出限度額が引き上げられる予定です。具体的な変更内容は以下の通りです。

出所)厚生労働省「令和8年12月からiDeCoがパワーアップします!

自営業者などの第1号被保険者(iDeCoの第1号加入者)、国民年金の任意加入被保険者(第4号加入者)の上限額は、月額6万8,000円から7万5,000円に引き上げられます。国民年金基金または国民年金付加保険料と合算した金額である点に注意が必要です。*4

また、第2号被保険者(第2号加入者)の上限額は、企業年金のない会社員は月額2万3,000円から6万2,000円、企業年金のある会社員は月額2万円から6万2,000円(企業年金との合算)に引き上げられる予定です。*4

専業主婦(夫)などの第3号被保険者(第3号加入者)については、改正後も現状の月額2万3,000円が維持される予定です。*5
特に会社員は上限額が大幅に引き上げられるため、従来よりもiDeCoの活用の幅が広がると考えられます。

今回の法改正による拠出限度額引き上げは、2027年1月以降の引落分から適用される見込みです。*5
取扱金融機関によって対応が異なる可能性もあるため、事前に確認しておくことが重要です。

なお、拠出限度額が引き上げられた後も、掛金が全額所得控除になるメリットはそのまま継続されます。*4

加入可能年齢の引き上げ

現在、iDeCoの加入可能年齢は、第1号・第3号加入者は60歳まで、第2号加入者は65歳まで、第4号加入者は65歳または国民年金保険料の納付済期間が480月に達するまでとなっています。*5

改正後は、iDeCoの加入者区分に「第5号加入者」が新設されます。第5号加入者の要件に該当する場合は、70歳までiDeCoに加入して掛金を拠出することが可能になります(施行日から3年間の経過措置)。拠出限度額は、企業年金との合計で月額6万2,000円です。*2

iDeCoの第5号加入者の要件*2
  1. iDeCo加入者
  2. iDeCo運用指図者
  3. 企業年金からiDeCoに資産を移換する方
※上記1~3のいずれかに該当する60~70歳の国民年金被保険者以外の方で、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していない方、マッチング拠出を実施していない方

出所)厚生労働省「2025年の制度改正(確定拠出年金制度)

一定の要件を満たす場合は、70歳未満まで加入・継続拠出が可能となる予定です。

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iDeCoの加入者数は増加傾向

以下は、iDeCoの加入者数の推移です。

出所)iDeCo公式サイト「iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度の概況(平成28年3月末~令和7年3月末現在 業務状況 PDF

iDeCoの加入者数は年々増加しており、2026年(令和8年)5月末時点で約398万人となっています。

加入者が増えている要因として、これまでも制度改正によって加入者範囲の拡大や拠出限度額の引き上げを実施してきたこと、高齢化の進展によって資産形成への関心が高まっていることなどが考えられます。*6

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iDeCoの3つの税制メリット

iDeCoの最大の特徴は、税制優遇が充実していることです。積立時・運用時・受取時に税制上のメリットがありますが、運用結果によって受取額は変動します。

掛金は全額所得控除になる

iDeCoの掛金は、全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象です。*5

例えば、月額2万円(年間24万円)を拠出した場合、その24万円を課税所得から差し引くことができます。仮に所得税率10%、住民税率10%であれば、年間4万8,000円税負担が軽減されます(復興特別所得税は考慮外)。*5

なお、所得控除の適用を受けるには、年末調整または確定申告が必要です。*7

運用益は全額非課税になる

通常、投資信託などの運用益には20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。しかし、iDeCoなら運用益に課税されません。運用益が非課税で再投資できるため、長期運用による複利効果が働きやすい仕組みです。*5

受取時も所得控除が適用される

iDeCoの受取方法は「一時金」と「年金」の2種類です。一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」が適用され、一定額までは税金がかかりません。*7

また、一時金と年金の併用も可能です。例えば、「退職所得控除額の範囲内までは一時金で受け取り、残りは年金で受け取る」という考え方もあるでしょう。*5

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iDeCoの始め方と注意点

掛金の上限引き上げをきっかけに、iDeCoを始めたいと考える人もいるでしょう。ここでは、iDeCoの始め方と注意点を紹介します。

iDeCoに加入できる人

iDeCoは、国民年金の被保険者であれば原則加入できます。ただし、公的年金を受給している方(繰り上げ受給を含む)、iDeCoの老齢給付金を受給している方、勤務先の企業型DCでマッチング拠出をしている方など、一部加入できないケースもあります。*8

加入条件は職業や年齢によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

iDeCoの加入手続きの流れ

一般的に、iDeCoの加入手続きは次の流れで進みます。*9

  1. 金融機関を選ぶ
  2. 申込書類を取り寄せる
  3. 掛金額と運用商品を決める
  4. 必要書類を提出する
  5. 口座開設後に掛金の拠出を開始する

申し込む際は、基礎年金番号や掛金の引き落とし口座、本人確認書類などが必要です。金融機関によっては、Web申込に対応しているケースもあります。通常は、手続き完了まで1~2ヵ月程度かかります。*9

金融機関によって手続きの流れや取扱商品、手数料が異なるため、比較検討したうえで選ぶことが大切です。

iDeCoを利用する際の注意点

iDeCoには税制優遇という大きなメリットがありますが、利用にあたっては注意すべき点もあります。

まず、投資信託で運用する場合は市場環境によって基準価額が変動するため、元本割れのリスクがあります。また、老後資金の準備を目的とした制度であることから、原則として60歳まで資産を引き出せません。さらに、加入時や運用期間中には各種手数料が発生します。*5

税制優遇だけに注目するのではなく、運用リスクや資金の流動性、コストも踏まえたうえで活用を検討することが大切です。

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まとめ

2026年12月に予定されているiDeCoの制度改正では、拠出限度額と加入可能年齢が引き上げられる見込みです。特に会社員は上限額が大幅に引き上げられるため、従来よりもiDeCoを活用しやすくなるでしょう。

iDeCoは掛金の全額所得控除や運用益の非課税など、税制優遇が充実した制度です。一方で、60歳まで引き出せないことや元本割れリスクなどの注意点もあります。

2026年12月法改正の内容を理解し、自身の加入資格や拠出可能額、運用リスクを踏まえてiDeCoを活用できるか検討してみましょう。

本資料に関するご留意事項等
■本資料は、iDeCoについてご理解を深めていただくために三菱UFJアセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。本資料は投資勧誘を目的とするものではありません。
■投資信託は、預金等や保険契約とは異なり、預金保険機構、保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
■確定拠出年金で投資信託をご購入の場合は、運営管理機関がお申込みの取扱いを行い委託会社が運用を行います。銀行等の登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の補償の対象ではありません。
■本資料の内容は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■本資料は信頼できると判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性等を保証するものではありません。

*1 出所)三菱UFJ銀行「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)

*2 出所)厚生労働省「2025年の制度改正(確定拠出年金制度)

*3 出所)厚生労働省「年金制度改正法が成立しました

*4 出所)厚生労働省「令和8年12月からiDeCoがパワーアップします!

*5 出所)三菱UFJeスマート証券「【2026年】iDeCoは改正でどう変わる?

*6 出所)iDeCo公式サイト「iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度の概況

*7 出所)三菱UFJ銀行「iDeCoの3つの税制メリット

*8 出所)iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)の加入資格・掛金・受取方法等

*9 出所)三菱UFJ銀行「MUFGのiDeCoお手続きの流れ

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