2026年夏、投資初心者は何から始めるべき?"今の環境"で考える

2026年夏、投資初心者は何から始めるべき?"今の環境"で考える

投資初心者が資産運用を始めるなら、現在の状況を整理しておくことが望ましいと思われます。物価が上がる局面では、預貯金だけでは資産の実質的な価値が目減りする可能性があります。そのうえで、新NISAの仕組みや長期・積立・分散という基本的な考え方を押さえておくと、商品選びの判断がしやすくなります。
投資の基本についてよく理解しないまま商品を選ぶと、短期的な値動きに振り回されたり、無理のある投資判断につながったりすることがあります。

この記事では、投資が必要とされる背景から新NISAの枠組み、商品選びのポイントや、注意点を順に整理します。

投資が検討される背景

低金利が続くなかでは、預貯金だけで大きく資産を増やすことは難しい状況です。さらに物価上昇が進むと、現金で持っているお金の実質的な価値が下がることもあります。*1
こうした環境では、預金だけに偏らず、資産の持ち方全体を見直す考え方も重要になってきます。

日本の家計金融資産は高水準にあり、現預金の比率もなお大きい状況です。株式等や投資信託の割合は現預金に比べれば低いものの、価格上昇が家計金融資産を押し上げる局面も見られています。*2

預金中心の資産構成を続けるかどうかは、ライフプランやリスク許容度に応じて考えていく必要がありそうです。

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資産形成で整理しておきたいポイント

資産形成を考える際は、まず自分自身のライフプランを整理しておくと方向性が定まりやすくなります。結婚・住宅購入・退職など、人生の節目で必要になる資金は人それぞれ異なるため、画一的な貯蓄計画では対応しきれない場面が増えています。

ライフプランを踏まえたうえで投資の目的を考えることが、資産形成の出発点になります。金融庁は、結婚や退職などライフステージの変化に応じて必要になる資金の確保に向けて、安定的な資産形成に取り組むよう促しています。*3

資産運用の方針は、まず自分のライフプランを描くところから始まります。目的が明確になれば、取るべきリスクの大きさや運用期間も考えやすくなります。

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新NISAの仕組みと全体像

新NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、1つの口座で併用できます。つみたて投資枠の年間投資上限額は120万円、成長投資枠は240万円です。非課税保有期間はいずれも制限なしで無期限化されています。*4

つみたて投資枠は毎月コツコツ積み立てたい投資初心者にも活用しやすい仕組みです。成長投資枠はまとまった金額で個別株や幅広い投資信託を購入したい場合等に活用できます。自分の資産運用スタイルに合わせて、どちらか一方でも両方でも利用できるのが新NISAの特徴のひとつです。

新NISAの非課税保有限度額は生涯を通じて1,800万円で、うち成長投資枠は1,200万円までとなっています。この限度額は簿価、つまり取得価額で管理されます。*5
保有中の商品を売却した場合、その商品の簿価の分だけ非課税投資枠を再利用できます。たとえば1,800万円の枠を使い切った状態で簿価900万円分の商品を売却すると、翌年以降に900万円分の非課税投資枠が復活します。*6

ライフステージの変化に応じて資産を見直しながら、制度を継続的に活用しやすくなっています。ただし、年間投資枠そのものが増えるわけではない点には注意が必要です。

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長期・積立・分散投資と複利の効果

一定額を定期的に積み立てると、購入時期を分けられるため、高値でまとめて買ってしまうリスクを抑えやすくなります。毎回同じ金額を買い続けることで、価格が高いときには少なく、安いときには多く購入できます。
※投資対象が値上がりを続けた場合や、結果的に下がってしまった場合は一括購入の方が有利になる場合があります。

国内・先進国・新興国の株式・債券に長期・積立・分散投資を行った場合は、定期預金だけで積立を行った場合と比べてリターンが大きくなる傾向が示されています。*7
もちろん将来の成果を保証するものではありませんが、資産形成の基本として理解しておきたい考え方です。
※分散投資は損失を回避する投資手法ではないため、金融市場や経済の動向等により保有資産が値下がりし、評価損が発生することもあります。

複利とは、運用で得た利益を元本に加えて再び運用し、利益が利益を生む仕組みです。金融庁の資料によると、100万円を利率5%で40年運用した場合、単利では300万円にとどまるのに対し、複利では704万円に達します。複利の効果は金利が高いほど、そして期間が長いほど大きくなります。*1
早い段階から資産運用を始めることで、この複利の力をより長く活用できるわけです。

ただし、運用成績がマイナスの局面では、複利によって損失幅が拡大して見えることもあるため、値動きのリスクには注意が必要です。

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投資初心者が踏むべき手順

まずは、ライフプランに基づく投資の目的を決めるところから始めましょう。結婚や退職などライフステージの変化に応じて必要になる資金を洗い出し、安定的な資産形成に取り組むことが出発点です。

月々一定額を少しずつ投資していく積立投資であれば、無理せず少額から始めることができます。まとまった大きな金額を使って投資をするのではなく、無理のない範囲で、将来に向けて少しずつ資産形成を進める考え方です。*9

目的と金額の見通しが立てば、毎月いくら積み立てるかも具体的に決めやすくなります。

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口座開設から積立設定までの流れ

新NISAを利用するには、まず証券会社や銀行でNISA口座を開設する必要があります。オンラインで申し込める金融機関も多く、スマートフォンやパソコンから手続きを進められます。

口座が開設できたら、まずはつみたて投資枠で月々の積立額を設定し、慣れてきてから成長投資枠の活用を検討する流れが初心者には比較的取り組みやすいと考えられます。

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商品選びの判断基準

投資信託には、市場全体の動きに連動する「インデックス型」と、運用担当者が銘柄を選定してより高い成果を目指す「アクティブ型」があります。つみたて投資枠の対象となる指定インデックス投資信託には、販売手数料がゼロであること、信託報酬が国内資産で0.5%以下(税抜き)、海外資産で0.75%以下(税抜き)であることなどの要件が設けられています。*9

つみたて投資枠では、長期投資に向きにくい商品はあらかじめ除外されています。運用する期間が短いものや、毎月分配金が支払われるものは対象外です。*8
そのため、投資経験が浅い人にとっても、比較的選びやすい仕組みといえます。
商品選びでは、購入時の手数料や信託報酬等の費用の水準も確認しておきたいポイントです。

信託報酬等の費用は保有している間ずっと差し引かれるコストです。年率で見ると小さな差に見えても、10年、20年と資産運用を続ければ累積的に大きな差となって運用成果に影響します。過去の運用成績に惹かれるだけでなく手数料の水準を確認しつつ、投資対象や分散の内容もあわせて見ることが、投資初心者にとって判断しやすい方法です。

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失敗例と注意点

投資を始めたばかりの時期は、短期的な値動きに反応して売買を繰り返したくなることがあります。ただ、相場変動のたびに売買を重ねると、感情的な判断を重ねた結果として高値づかみや安値売りにつながる可能性があります。
一方、2024年におけるNISA口座の継続保有率は86.1%と高く、つみたて投資枠では94.2%と9割を超えています。1銘柄も売却していない非売却率も79.5%、約8割に達しています。*2

多くの利用者が長期保有を実践していることが数字から読み取れ、短期売買を繰り返さずに保有し続ける姿勢が長期投資の考え方と親和性が高いことを示す参考材料の一つといえそうです。

新NISAでは損益通算や損失の繰越控除ができない点に注意が必要です。NISA口座で生じた売買による損益は、課税口座である一般口座や特定口座の収益との通算ができず、損失の繰越控除もできません。*3

つまり、NISA口座で損失が出ても、他の口座で得た利益と相殺して税負担を軽くすることはできません。そのため、NISA口座では値動きの激しい商品に集中投資するよりも、長期・分散を前提とした運用を意識したいところです。

また、新NISAの注目度の高まりに便乗した詐欺的な勧誘にも注意が必要です。金融庁や国民生活センターなどの公的機関が発信する情報を確認し、口座開設は金融庁に登録のある金融機関を通じて行うのが、被害を防ぐ基本的な対策です。
利益を強調する勧誘や、仕組みが十分に説明されない提案、また、提示された振り込み先が個人名義であったり、実体のよく分からない法人名義であったりする場合には慎重に対応することが大切です。

決断を焦らず取引する前に落ち着いて、下記の相談窓口に相談してみましょう。

【情報の受付窓口】
金融庁金融サービス利用者相談室
「詐欺的な投資に関する相談ダイヤル」
受付時間:平日10時00分~17時00分(電話受付)
※ウェブサイトでは、24時間受付。

電話(ナビダイヤル):0570-050588
※IP電話からは、03-6206-6066におかけください。

※相談室においては、応対内容の明確化等のため、通話を録音させていただいております。
※FX取引やファンド等、市場の公正性・透明性の確保や投資者保護の上で問題があると思われるような情報は、以下でも受け付けております。

証券取引等監視委員会 情報提供窓口
電話(ナビダイヤル):0570-00-3581
※IP電話からは、03-3581-9909におかけください。

出所)金融庁「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!

さらには、無登録業者への警告を金融庁が行っていますので、危ない事業者の特徴について確認してみましょう。*10

しかし、これは事後確認が取れた一覧で、ほんの一部に過ぎません。今一度、詐欺的な投資勧誘の常套句を確認して、類型に当てはまらないか確認してみましょう。*11,*12

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おわりに

投資初心者がこの夏から資産運用を始める際は、ライフプランに応じた目的の設定、新NISAの2つの枠の使い分け、そして長期・積立・分散という基本を意識することがポイントです。商品選びでは、手数料だけでなく、投資対象や分散の内容も含めて落ち着いて確認すると、自分に合った選択をしやすくなります。
新NISAは非課税保有期間の無期限化や枠の再利用など、長期の資産形成に活かしやすい制度です。まずは無理のない金額から始めて、制度の仕組みを理解しながら、自分に合ったペースで継続していくことが大切です。

NISAの注意事項は「こちら

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