債券投資とは?種類や利回りとその特徴について

債券投資とは?種類や利回りとその特徴について

株式と同じように投資対象として市場で売買されているものの中に「債券」があります。

国や企業などが多額の資金調達をするために、広く投資家からお金を集めるにあたって発行するものです

投資家は債券を買うことで、その発行者に「お金を貸す」ことになり、満期になると債券発行者から元本と利子が支払われ、投資家にとってその利子が利益になる、という構図が一般的です。

債券投資にはどんな特徴があるのかを紹介していきます。

いちばん身近な債券「国債」とは

債券の発行者は様々です。

中でも、もっとも身近なものが「国債」でしょう。

国債は文字通り、国が資金調達のために発行している債券です
つまり、国債を購入するというのは、国にお金を貸すことでもあります。

また、国債はその発行者である政府が責任を持って元本と利子を支払うもので、比較的信用力の高いものであると言われています。
日本でみると、この国債にもいくつかの種類があります。

まず大きな違いとして、「固定金利」と「変動金利」とがあります。
固定金利とは、国債が発行された時に設定されている利率が満期まで変わらないことです

一方で変動金利とは、半年に一度、その時の需要と供給のバランスによって金利が見直され、利率が変化するものです

そのため、購入時の利率と、満期時に支払われる利率が異なる場合があります。

また、日本国債は、償還期限(満期までの期間)がいくつか設定されていて、その中でも個人が購入できる国債は、

・変動金利型10年満期
・固定金利型5年満期
・固定金利型3年満期

の3種類です。

1万円から購入でき、半年に1回利子を受け取ることができます

また、債券の発行後1年が経過すれば、満期を迎えていなくても換金できるのが特徴です

ただ、利子を受け取る際には20.315%の税金が差し引かれ、中途換金の際には一部が差し引かれることに注意が必要です

ここ最近の日本国債の利回り(10年国債)は、下のように推移しています(図1)。

さて、上のグラフには、グレーで色が塗られている時期があります。
これは、景気の後退期です。

一般的に、景気が悪化すると、国債の利回りが低くなる、という傾向があります

これは、株式などの金融商品から、安全性の高い国債に買い換えておこう、という動きが広がるためであると考えられます。
つまり、国債の需要が増加することで価額が上がり、利回りが低下するという構図です。

また、「固定金利」「変動金利」というと、住宅ローンを選ぶ際に耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

実際、住宅ローンなど、銀行が個人にお金を貸し出す際の金利は、この「10年国債」の金利と概ね連動しています。

固定金利で借り入れをする場合は、変動金利よりもやや高い利率が設定されていますが、景気の動向によらず、契約期間中は同じ金利での返済が可能です。

一方の変動金利は利率が低めに設定されていますが、将来の経済の動向では金利が大きく上昇し、返済額が増える可能性もあります。

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債券の種類と利回り

国債と似たような形で、地方公共団体が発行する「地方債」や、企業が設備投資や新事業などの資金調達のために発行する「社債」などがあります。

「社債」にも「個人向け社債」があり、個人であっても10万円程度で購入が可能です。

社債の場合は、公的機関が発行する債券より利率が高い傾向がありますが、企業が万が一、債務不履行に陥ると、元金や利息が支払われなくなってしまう可能性があります。

このような「信用リスク」は、購入前、債券の保有中にわたってチェックする必要があります

企業の信用力を知るためには、格付け会社が複数存在していますので、その情報を参考にするのも良いでしょう。
国内の代表的な格付け会社としては、

日本格付研究所(JCR)、ムーディーズ・ジャパン、スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン(S&P)、フィッチ・レーティングス・ジャパン、格付投資情報センター(R&I)

などがあります。

社債は、発行している企業の「信用リスク」が変動することで、価格も上下することがあります

満期を迎える前に換金しようとしたとき、価格が購入時よりも値下がりしていれば、元本割れするリスクもあります。

格付けはその内容を100%保証するものではありませんが、どのくらい信用できる債券なのかの目安として、チェックすると良いでしょう。

また、社債の発行者が上場企業であれば、その企業の株価をチェックすることも一つの目安になります。
株価の値動きは会社の信用力や期待値を反映することが多く、また一時に株価が大きく変動した時などは、何らかの特別な理由がある場合が少なくありません
参考にしてみてください。

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債券投資の特徴

国債や社債と言った債券への投資の最大の特徴は、満期まで保有すれば基本的に元本が保証されていることに加え、保有中、半年に一度という決まったペースで利子が受け取れることです

特に日本国債の場合は、0.05%の「最低金利保証」があるため、利子がゼロになるということはありません。

株式の場合は、利益の一部を「配当金」として株主に還元することがありますが、それは必ずしも定期的なものではなく、かつ金額もあらかじめ決まっているわけではありません。
配当を支払う、支払わないも含めて、その企業の判断に委ねられているからです。

また、債券は、満期まで保有するという前提であれば、様々な年限のものがありますので、ライフプランに合わせて自由に組み合わせることも可能です

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まとめ

個人で債券を購入する場合、満期まで保有する前提であれば、基本的には満期に元本と利子が支払われることを資金予定に組み込むことができます

社債を購入する場合は、会社の信用度をはかるためにも、その会社のことをよく知った上で購入すると良いでしょう。その会社の業界全体についても知識がついてくれば、購入するかどうかの判断材料は増えます。

また、最近では「地球温暖化など環境対策の事業に使う」と限定して資金を集めるために発行する「グリーンボンド 」という、比較的短い年限のものが販売され、発行企業も増えつつあります。

このような、特徴ある社債に目を向けてみるのも良いでしょう。

・投資信託のリスクと費用については、こちらをご確認ください。

・当ページは当社が作成した情報提供資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。投資信託をご購入の場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。

三菱UFJ国際投信株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員

(Photo:三菱UFJ国際投信-stock.adobe.com)

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