日本株に投資するとき、どの株価指数を基準に選ぶかで運用の中身は大きく変わります。2025年3月に算出がはじまった読売333は、日経225やTOPIXといった主要日本株指数とは異なる株価指数です。
この記事では、読売333の仕組みや他の主要指数との違い、過去の値動き、そして具体的な投資手段までを順番に紹介します。
読売333の定義と概要
読売333は、読売新聞社が提供する日本株の株価指数です。日本を代表する、時価総額が大きくかつ売買のしやすさ(流動性)が高い333銘柄で構成されます。算出・公表が始まったのは2025年3月24日で、日経225やTOPIXに続く国内株式の指標として位置づけられています。*1
この指数が生まれた背景には、地方企業を含めた幅広い日本企業への投資を促す狙いがあります。設計においては分散効果や指数の安定性、株式の流動性が総合的に考慮されています。*2
「等ウェート型」の意味と仕組み
読売333の最大の特徴は、構成する銘柄をすべて同じ比率で組み入れる「等ウェート型」と呼ばれる算出方法にあります。現在の代表的な株価指数では、時価総額が大きい銘柄ほど比率が高くなる「時価総額加重型」や、1株あたりの株価が高い銘柄に引っ張られる「株価平均型」が使われています。これらの方法では、大型株や値がさ株と呼ばれる一部の銘柄の動きが指数全体に大きく影響する場合があります。*1,*2
等ウェート型では、333銘柄それぞれの値動きを一定の範囲内で均等に反映するため、特定の大企業や値がさ株の動向に左右されにくくなります。*1
投資先を検討する際は、投資対象である指数の算出方法がどのタイプなのかを確認し、値動きの偏り方を把握しておくことがポイントです。
333銘柄の選定基準とリバランスのルール
読売333の銘柄は、売買代金の上位銘柄のなかから時価総額が大きい順に333銘柄を採用する方式で選ばれます。流動性と規模の両面でスクリーニングがかかっているため、構成銘柄の企業規模は中型株から大型株が中心です。*1
組み入れ比率を調整するリバランスは四半期ごとに実施されます。リバランスでは、値動きによってずれた各銘柄のウェートを元の水準に近づける調整が行われます。この結果、値下がりした銘柄のウェートは相対的に引き上げられ、値上がりした銘柄のウェートは引き下げられるため、結果的に逆張り的な調整となります。**2
(目次へ戻る)
読売333と日経225・TOPIXの違い
算出方式の比較(等ウェート・株価平均・時価総額加重)
読売333・日経225・TOPIXは、それぞれ算出方式が異なります。読売333は等ウェート型、日経平均株価は株価平均型、TOPIXは浮動株調整後の時価総額加重型を採用しています。
株価平均型の日経225では1株あたりの株価が高い値がさ株の影響が大きく、時価総額加重型のTOPIXでは時価総額が大きい大型株の影響が大きくなります。一方、読売333の等ウェート型は構成銘柄の値動きを均等に反映するため、特定の銘柄に偏りにくい仕組みです。*1,*4,*5
3つの指数を並べて見るときは、算出方式の違いが日々の騰落率にどう影響するかを意識すると、それぞれの値動きの差を読み解きやすくなります。
構成銘柄数・上位銘柄集中度の違い
銘柄数はTOPIXが約2,100と最も多く、読売333が333、日経225が225です。銘柄数だけを見るとTOPIXが最多です。*5
上位銘柄への集中度は、上位10銘柄が指数全体に占める比率を比べると、読売333は3.9%にとどまるのに対し、日経225は42.3%、TOPIXは22.7%です。読売333は333銘柄を等しい比率で組み入れるため、上位銘柄への集中が低くなっています。*1
投資先が特定の銘柄に偏っていないかを点検する際、指数ごとの集中度の数値は有力な判断材料になります。
業種別ウェートと地方銘柄比率の違い
読売333は地方に本社を置く銘柄を約120社含んでおり、これは日経平均の約70社と比べて2倍近い規模です。構成比率で見ると地方銘柄が36%、東京銘柄が64%となっています。(初期構成時点)
都内の銘柄や大型株に偏らず、多くの地方企業や中型株の値動きも反映する設計は、読売333ならではの特色です。
(目次へ戻る)
読売333の特徴
大型株偏重の回避と分散効果
読売333の等ウェート型には、特定企業の影響を受けにくいという利点があります。幅広い企業の動きを捉える指数であるため、大型株や値がさ株への集中投資を避けることができます。一部銘柄の影響に偏らず、少ない銘柄数でも高い分散効果が期待できる点もポイントです。*1
さらに、過去の観測データでは時価総額加重型の指数と比べて、過大評価された銘柄に過度なウェートを置くことを避けられるため、一定の条件下では、時価総額加重型指数を上回るリターンとなるケースも示されています。*1
リバランスのたびに値上がり銘柄を売って値下がり銘柄を買い増す逆張り型の仕組みは、長期投資のスタイルと相性が良いと考えられます。「安く買って高く売る」ことが、指数の設計に組み込まれています。*6
リバランスコストと相場局面による特性差
等ウェート型には四半期ごとのリバランスが欠かせません。リバランス時には株価が上昇した銘柄を売却し、下落した銘柄を買い増すため、そのつど売買にともなうコストが発生します。時価総額加重型の指数と比較すると、構成比率が大型株に偏らない代わりに、ウェートの調整頻度が高くなる点は意識しておく必要があります。*2
また、特定の大型株や半導体関連株等が相場をけん引する局面では、等ウェート型の読売333は、大型株中心の指数に比べて上昇がやや抑えられることがあります。指数をみる際は、相場の局面に合わせて確認するとよいでしょう。
読売333に連動を目指すファンドについて
読売333に連動をめざす投資商品として「eMAXIS Slim 国内株式(読売333)」が2025年3月26日に設定されました。購入時手数料がかからないノーロード型で、信託報酬率は日々の純資産総額に対して年率0.143%以内(税込み)をかけた額です。
NISA対応状況と今後の制度拡充の見通し
制度面でも動きがあり、令和8年度の税制改正を経て、NISAの「つみたて投資枠」の対象となる株価指数が拡充されました。新たに読売333が対象指数に加わっています。*3
つみたて投資枠の対象に正式に加わることで、多様なニーズに合わせて読売333を活用しやすい環境となる見込みです。自分が利用している証券口座での対応状況をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
(目次へ戻る)
おわりに
読売333は等ウェート型という独自の設計によって、大型株への偏りを抑えながら幅広い日本企業の値動きを捉える株価指数です。日経225やTOPIXとは算出方式も集中度も異なるため、併用することで日本株市場を異なる角度から捉えることが可能になります。
対応する投資信託やETFの信託報酬、NISA枠での利用可否、そしてリバランスの特性を照らし合わせながら、自分の投資期間やリスク許容度に合った活用法を検討してみてください。
※本資料は一部データを除き、2026年4月30日時点の情報に基づいて作成しています。
*1 出所)三菱UFJアセットマネジメント「日本株指数に「等ウェート」という新たな選択肢。読売333への連動をめざすファンド登場!」
*2 出所)読売新聞オンライン「株価指数・読売333とは」
*3 出所)日本証券業協会「金融・証券用語集|投資の時間」
*4 出所)日経「日経平均プロフィル」
*5 出所)日本取引所グループ「TOPIX(東証株価指数、TPX)」
*6 出所)時事フィナンシャルソリューションズ 「東証に「読売333」のETFが上場=日本株の新指数、「等ウェート型」」
*7 出所)三菱UFJアセットマネジメント 「eMAXIS Slim 国内株式(読売333)」
記載のURLを読み取れない場合には弊社コンタクトセンターまでお問合せください。
読売株価指数(読売333)について
読売株価指数(読売333)の知的財産権およびその他一切の権利は株式会社読売新聞東京本社および野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社に帰属します。
なお、株式会社読売新聞東京本社および野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社は、当指数の正確性、完全性、信頼性、有用性、市場性、商品性および適合性を保証するものではなく、指数の利用者およびその関連会社が当指数を用いて行う事業活動・サービスに関し一切責任を負いません。
当WEBページで使用している指数について
東証株価指数(TOPIX):東証株価指数(TOPIX)とは、日本の株式市場を広範に網羅する時価総額加重方式の株価指数で、株式会社JPX総研が算出しています。 同指数に関する知的財産権その他一切の権利は株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社に帰属します。
日経平均株価:日経平均株価(日経225)とは、東京証券取引所プライム市場上場銘柄のうち代表的な225銘柄を対象として日本経済新聞社により算出、公表される株価指数です。日経平均株価(日経225)に関する著作権、知的所有権その他一切の権利は日本経済新聞社に帰属します。日本経済新聞社は本商品を保証するものではなく、本商品について一切の責任を負いません。
<留意事項>
mattoco+とは
三菱UFJフィナンシャル・グループの三菱UFJアセットマネジメント株式会社と株式会社スマートプラスが共同で運営する、個人のお客さま向けの投資信託取引サービスです。
三菱 UFJアセットマネジメント株式会社は、同社が発行するファンドに関する情報等を提供することや、同社のファンドや mattoco+に関してセミナーを開催することなどを担います。株式会社スマートプラスはmattoco+におけるお客さまの口座の管理や設定解約代金の受渡、法定書面等の交付等および、これらに関する情報提供やお問い合わせ対応などのサービス提供を担います。
- 当ページは三菱UFJアセットマネジメントが作成した情報提供資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
- 当ページの内容は作成時点のものであり、将来予告なく変更されることがあります。また、将来の市場環境等や運用成果等を示唆・保証するものではありません。
- 当ページは信頼できると判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性等を保証するものではありません。
- 当ページに掲載の内容は、お客さまの投資目的、リスク許容度に必ずしも合致するものとは限りません。投資に関する最終決定はお客さまご自身でご判断ください。
【投資信託の勧誘・設定・運用】
三菱UFJアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号 / 一般社団法人資産運用業協会
【投資信託の勧誘・販売・口座管理】
株式会社スマートプラス
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3031号 / 加入協会 日本証券業協会・一般社団法人資産運用業協会・一般社団法人第二種金融商品取引業協会
東京都千代田区九段北一丁目8番10号 住友不動産九段ビル9階
■口座開設・お取引に関するご留意事項
- スマートプラスにてお取引いただくこととなった際には、各商品等に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。
- 投資信託のお取引についても基準価額の下落等により損失が生じる恐れがあります。
- スマートプラスにおける各種口座開設に際してはスマートプラス所定の審査があります。
- 資料等の中で個別銘柄が表示もしくは言及されている場合は、あくまで例示として掲示したものであり、当該銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。
- お取引に際してはスマートプラスから交付される契約締結前交付書面、目論見書その他の交付書面や契約書等をよくお読みください。










