ポイント
40代はキャリアアップとともに仕事の責任が増す時期ですが、その一方で、家計や将来設計をより現実的に考えなければならない時期でもあります。
「自分の年収は平均と比べてどうだろう?」
「同年代の人たちはどんな仕事で、どれくらいの収入があるの?」
と、気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、40代の平均年収と月収を、男女別、学歴別、企業規模別、産業別に詳しくご紹介します。
40代の男女別・平均年収
まず、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告」で、2024年の40代・男女別平均年収をみていきましょう。
この調査での「年収」とは
この調査では、従業員1人以上の民間の事業者を対象に広く調査しています*1
対象は、民間企業に勤務し、給与から源泉徴収が行われている人で、パート・アルバイトや役員を含みます。
また、「2024年における1年間の支給総額」とは、給料・手当および賞与の合計額をいい、給与所得控除前の収入金額です。ただし、通勤手当などの非課税分は含みません。
これ以降は、その平均を「平均年収」としています。
男女別年収
この調査結果によると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人あたりの平均年収は、40~44歳の場合、男女計で516万円となっています。
男女別にみると、男性は630万円、女性は359万円です。
45~49歳の平均年収は、男女計で540万円、男性は663万円、女性は369万円です(図2)。
図1 1年を通じて勤務した給与所得者の1人あたりの平均年収
出所)国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告」(2025年9月)p.20
図1をみると、男性は60歳未満までは年齢が高くなるにしたがって平均年収も高くなり、55~59歳で735万円と最も高い傾向が見られます。したがって40代以降もまだ年収が上昇する可能性が高いといえるでしょう。
一方、女性の年齢による差は、25歳以上60歳未満の間はあまり明確ではありません。
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40代の月収
次に、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」で40代の賃金(月額)をみてみましょう。
この調査での「賃金」とは
こちらの資料では、10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所について集計しています。*2
なお、「常用労働者」とは、期間を定めずに雇われている労働者と、1か月以上の期間を定めて雇われている労働者を指します。
また、この調査における「賃金」とは、2024年6月分の「所定内給与額」の平均を指します。
「所定内給与額」とは、労働契約などであらかじめ定められている支給条件・算定方法によって6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、時間外・深夜・休日出勤手当などの超過労働給与額を差し引いた額で、所得税などを控除する前の額のことです。
40代の男女別月収
まず、男女別平均月収は、40~44歳では男女計で35.14万円、男性の平均は38.55万円、女性の平均は28.84万円でした。*3
45~49歳では、男女計で37.27万円、男性の平均が41.60万円、女性の平均が29.80万円となっています(図2)。
図2 40代の男女別 平均月収(2024年6月)
出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(2) 性別にみた賃金」(2025年3月17日)の「第2表」を基に三菱UFJアセットマネジメント作成
男性の平均月収は女性よりも一貫して高く、特に年齢が上がるにつれてその差が広がる傾向が見られます。
男性は40代前半から後半にかけて月収が約3万円増加していますが、女性は賃金水準自体が男性より低く、増加幅も1万円足らずと、小さいことがわかります。
学歴別の平均月収
次に、40代の男女の月収を学歴別にみてみましょう。*4
40~44歳の男女計では、高校30.11万円、専門学校31.59万円、高専・短大31.2万円、大学40.62万円、大学院52.55万円となっています。
次に、45~49歳の男女計は、高校31.67万円、専門学校33.72万円、高専・短大33.01万円、大学45.92万円、大学院59.35万円となっています(図3)。
図3 40代の男女・学歴別 平均月収(2024年6月)
出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(3) 学歴別にみた賃金」(2025年3月17日)の「第3表」を基に三菱UFJアセットマネジメント作成
図3をみると、以下のような特徴があることがわかります。
40代前半と後半を比べると、男女とも賃金が上昇している傾向があります。
一方で、すべての学歴で男性の平均賃金が女性を上回っています。*4
男女とも学歴が高くなるほど賃金は上昇し、大学・大学院卒で大きく賃金差が拡大しています。特に男性は、45〜49歳の大学院卒が61.8万円ともっとも高く、同じ年齢層の高校卒の月収34.82万円のおよそ1.8倍になっています。
女性も学歴が上がるにつれて賃金が上昇していますが、男性に比べて上昇幅が小さいことがみてとれます。
また、異なる学歴を比較しても、たとえば特に45〜49歳の女性の大学院卒(47.99万円)は男性の大学卒(49.33万円)を下回るなど、学歴格差に加えて男女間で賃金差が依然として存在しています。
企業規模別月収
次に企業規模別の月収をみていきましょう。*5
男女計では、40~44歳の場合、大企業39.63万円、中企業34.01万円、小企業31.38万円となっています。
45~49歳では、大企業41.97万円、中企業36.43万円、小企業32.98万円です。
男女別にみると、40~44歳の男性では、大企業43.81万円、中企業37.06万円、小企業34.17万円。女性は、大企業31.44万円、中企業28.59万円、小企業26.26万円となっています。
45~49歳の年齢層では、男性の場合、大企業47.08万円、中企業40.67万円、小企業36.34万円。女性の場合は大企業32.52万円、中企業29.5万円、小企業27.25万円です。
このことから、男女ともに、企業規模が大きいほど賃金が高くなる傾向が共通してみられますが、大企業と小企業の差は、男性の方が大きいことがわかります(図4)。
図4 40代の男女・企業規模別 平均月収(2024年6月)
出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(4) 企業規模別にみた賃金」(2025年3月17日)「第4表」を基に三菱UFJアセットマネジメント作成
産業別月収
産業別の月収はどうでしょうか。*6
産業別に賃金をみると、男女計では、40~44歳も45~49歳も「電気・ガス・熱供給・水道業」がもっとも高く、それぞれ47.26万円、50.68万円となっています。次いで高いのが「金融業、保険業」で、40~44歳は46.43万円、45~49歳は48.75万円です。
もっとも低いのは「宿泊業、飲食サービス業」で、40~44歳は29.52万円、45~49歳は30.71万円で、業種による格差が大きいことがわかります。
次に男女別に主要な業種である「製造業」「卸売業、小売業」「サービス業(他に分類されないもの)」「運輸業、郵便業」「医療、福祉」に絞ってみていきましょう(図5)。
図5 40代の男女・産業別 平均月収(2024年6月)
出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(5) 産業別にみた賃金」(2025年3月17日)p.2
まず、男性の場合には、業種によって賃金の差が大きいという特徴がみられます。
月収の多い順から、「卸売業、小売業」、「医療、福祉」、「製造業」、「サービス業」、「運輸業、郵便業」となっています。
また、多くの産業のピークは55~59歳の年齢層にありますが、唯一、「サービス業」が各年齢層のうち45~49歳でもっとも高く、36.27万円となっています。
次に、女性の場合には男性に比べて業種による差が小さいことがわかります。
もっとも月収が高いのは、各年齢層のうち45~49歳がピークとなっている「医療、福祉」で、30.13万円、次いで高いのは「卸売業、小売業」で29.3万円となっています。
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おわりに
40代は、仕事でも家庭でも多くの責任を担う時期です。
今回取り上げた調査のデータからは、男女や学歴、企業規模、業種による収入格差が依然として存在することがわかりますが、その一方で、経験やスキルの積み重ねが収入に確実に反映されることも読み取れます。
また、ご紹介した数値はあくまで平均です。
個人の努力や環境によって収入が大きく変わる可能性が高いことを考えると、今後のキャリアとライフプランをどう描くかを考える目安として活用できるのではないでしょうか。
*1 出所)国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告」(2025年9月)p.1, 3, 20
*2 出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」(2025年3月17日)p.4
*3 出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(2) 性別にみた賃金」(2025年3月17日)
*4 出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(3) 学歴別にみた賃金」(2025年3月17日)
*5 出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(4) 企業規模別にみた賃金」(2025年3月17日)
*6 出所)厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査の概況>(5) 産業別にみた賃金」(2025年3月17日) p.1, 2










