学生生活や一人暮らしを始めたばかりで、「銀行でお金を引き出す方法がわからない」と戸惑う人もいるのではないでしょうか。ATMや窓口など方法はいくつかあり、手数料や利用可能時間も異なります。必要なときに現金を用意できるよう、手続きの流れを理解しておくことが重要です。
この記事では、お金を引き出す方法や手数料、注意点をわかりやすく解説します。
銀行でお金を引き出す方法は2つ
銀行でお金を引き出す方法は、「ATM」と「店舗窓口」の2つです。それぞれ特徴があるため、状況に応じてどちらを利用するかを選びましょう。
ATM(預金自動預払機)
ATMは、キャッシュカードや預金通帳を使って現金を引き出す方法です。画面の案内に従って操作するだけでお金を引き出すことができます。銀行の店舗だけでなく、駅やショッピングセンターなどにも設置されています。銀行の店舗窓口の営業時間外でも利用できるケースが一般的です。
店舗窓口
銀行の店舗窓口で、銀行員のサポートを受けながら預金を引き出す方法です。ATMよりも安心感がありますが、平日の日中しか営業していない店舗が多いため、利用可能時間に注意が必要です。
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銀行ATMでのお金の引き出し方
銀行ATMでの現金引き出しは、多くの預金者が活用している方法です。ここでは、操作手順や手数料、利用可能時間、限度額の設定などについてみていきましょう。
銀行ATMの操作手順
銀行ATMでお金を引き出す際は、以下の手順で操作を行います。
- ATMの画面で「お引き出し」を選択する
- キャッシュカードを挿入する
- 4桁の暗証番号を入力する
- 引き出したい金額を入力する
- 現金とキャッシュカード、明細表を受け取る
キャッシュカードだけでなく預金通帳も挿入すれば、取引履歴が印字(記帳)されます。記帳を一定期間行わないと、入金・出金の合計件数・合計金額をまとめて記帳する「合計記帳」が行われます。取引状況がわかりにくくなるため、こまめに通帳記帳を行うことが大切です。*1
また、暗証番号を何度も間違えると、ロックされて引き出しができなくなります。もしロックされた場合は、銀行の窓口で暗証番号の再登録手続きが必要です。金融機関によっては、インターネットバンキングで手続きができます。*2
近年では、キャッシュカードの暗証番号が盗まれて不正出金される事例が発生しています。暗証番号は絶対に他人に教えず、生年月日など推測されやすい番号の使用は避けましょう。*3
銀行ATMの利用手数料
多くの銀行では、平日であれば無料で引き出しが可能です。ただし、金融機関によって料金体系は異なります。
三菱UFJ銀行のキャッシュカードを利用する場合、三菱UFJ銀行ATMでは全日8:45~21:00であれば手数料無料で引き出しできます。その他の時間帯は110円の手数料がかかります。*4
提携金融機関がある場合は、預金口座を保有している銀行以外の銀行ATMで引き出すことも可能です。その場合、平日の日中でも手数料がかかることがあるので、事前に確認しておくことが大切です。
銀行ATMを利用できる時間は?
多くの銀行では、平日は8:00~21:00、土日祝日は9:00~17:00という取り扱いとなっています。ただし、銀行や店舗によって異なります。よく利用するATMがある場合は、あらかじめ利用可能時間を調べておくとよいでしょう。*5
利用限度額が設定されている
銀行ATMでは、1日に引き出せる金額に上限があります。
三菱UFJ銀行では、キャッシュカードの種類や設定によって異なりますが、1日あたりの限度額の初期設定は通常50万円です。インターネットバンキングや店舗窓口で、個別に限度額を引き上げたり引き下げたりすることも可能です。*6
ただし、利用限度額を引き上げすぎると、不正利用にあった場合の被害額も大きくなるため注意しましょう。
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銀行の店舗窓口でのお金の引き出し方
ATMの操作が苦手な人、高額のお金を引き出したい人は、銀行の店舗窓口でお金を引き出す方法もあります。
店舗窓口での手続きの流れ
窓口でお金を引き出すには、預金通帳と届出印が必要です。一定額を超える現金を引き出す場合は、運転免許証などの本人確認書類の提示も求められます。*7
窓口での一般的な手続きの流れは以下のとおりです。
- 番号札を受け取る
- 出金伝票に引き出す金額などを記入し、届出印を押印する
- 番号が呼ばれたら、窓口で預金通帳と出金伝票を渡す
- 現金と預金通帳を受け取る
わからないことがあれば、銀行員に声をかければサポートしてもらえます。
手数料は原則無料
店舗窓口でお金を引き出す場合、原則として手数料はかかりません。不安な場合は、念のため窓口で確認するとよいでしょう。
ATMよりも高額の引き出しが可能
店舗窓口では、ATMの利用限度額を超える高額のお金を引き出すことが可能です。まとまった現金が必要な場合、数日に分けてATMからお金を引き出す方法もありますが、窓口なら1回で済みます。
窓口で200万円を超える現金を引き出す場合、銀行から本人確認書類の提示を求められます。犯罪収益移転防止法により、銀行には「取引時確認」が義務づけられているためです。その際は、取引の目的や職業の申告なども必要となります。*7
基本的に平日の日中しか利用できない
店舗窓口でお金を引き出す際の注意点は、基本的には平日の日中しか利用できないことです。多くの銀行では、窓口の営業時間は平日9:00~15:00となっています。*8
金融機関や店舗によって営業時間は異なるため、事前に確認したうえで訪問しましょう。
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コンビニATMでお金を引き出すことも可能
銀行によっては、全国のコンビニATMでお金を引き出すことも可能です。基本的な操作方法は銀行ATMと同じで、キャッシュカードがあれば現金を引き出せます。コンビニATMは、最大で24時間利用できるのが大きなメリットです。*9
ただし、金融機関によって利用できるコンビニATMや手数料、利用可能時間が異なるため、事前確認が必要です。
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キャッシュレス決済も上手に活用を
近年は、現金不要で支払いができるキャッシュレス決済の利用が広がっています。無駄なATM手数料を減らし、家計をスムーズに管理するには、クレジットカードやスマホ決済アプリなどを活用するのも選択肢です。
キャッシュレス決済には次のようなメリットがあります。
支払いが簡単で手間が省ける
キャッシュレス決済は、クレジットカードを提示したり、スマホをかざしてQRコードを読み込むなどで支払いができます。財布からお札や小銭を出す手間が省けるため、時間の節約になります。*10
ポイントが付与される
キャッシュレス決済の多くは、利用金額に応じてポイントが付与されます。貯まったポイントは次回以降の買い物などで利用できるため、現金で支払うよりもお得といえます。
ただし、「ポイントが貯まるから」という理由で使いすぎないように注意する必要はあるでしょう。
家計管理が楽になる
キャッシュレス決済にすると支払履歴が残るため、何にいくら使ったかを振り返りやすく、家計管理が楽になります。家計簿アプリとクレジットカードなどを連携すれば、自動的に家計簿が作成されるのもメリットです。
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まとめ
銀行でお金を引き出す方法は、ATMと店舗窓口の2つがあります。銀行ATMは手軽に使えますが、時間帯によっては手数料がかかり、1日あたりの利用限度額が設定されている点に注意が必要です。
店舗窓口は高額の引き出しに対応しており、わからないことがあれば銀行員にサポートしてもらえる安心感がありますが、平日の日中しか利用できません。
それぞれメリット・デメリットがあるため、状況に応じてうまく使い分けることが重要です。
また、コンビニATMやキャッシュレス決済を上手に組み合わせることで、時間や手数料を節約できます。自分の生活スタイルに合った方法を選びましょう。
*1 出所)三菱UFJ銀行「通帳記帳のお願い」
*2 出所)三菱UFJ銀行「キャッシュカード暗証番号の再登録(暗証番号を忘れた場合・ロックした場合)」
*3 出所)三菱UFJ銀行「暗証番号の管理について」
*4 出所)三菱UFJ銀行「ATM利用手数料」
*5 出所)全国銀行協会「「ATM」「CD」のお金の出し入れ以外の機能は?」
*6 出所)三菱UFJ銀行「キャッシュカードのご利用限度額」
*7 出所)全国銀行協会「本人確認書類って何?」
*8 出所)三菱UFJ銀行「Q.支店またはATMの場所・営業時間を知りたい。」
*9 出所)三菱UFJ銀行「コンビニATM」
*10 出所)三菱UFJ銀行「まだ現金で支払っているの?キャッシュレス生活に変わるとこれだけ便利!」










