インド株は投資先として魅力的?成長著しいインド経済について学ぼう

インド株は投資先として魅力的?成長著しいインド経済について学ぼう

インドは、著しい経済成長を遂げている国の1つです。高い成長率を維持しており、人口も増加が続いていることから、投資家の注目を集めています。インドの高度成長は今後も続くのでしょうか。

今回は、インドの基本情報や実質GDP成長率の推移、人口予測などを紹介します。

インドの基本情報

インドの基本情報は以下の通りです。

出所)日本貿易振興機構(ジェトロ)「インド(概況・基本統計)」※2022年7月28日更新時点

インドの人口は世界第2位の約13.8億人ですが、国連の推計では今後10年以内に15億人に達し、世界第1位となる見通しです。
2014年に発足したモディ政権では、「Make in India」「Start-up India」などのイニシアティブを打ち出し、経済改革や雇用創出、投資促進のためのビジネス環境整備、インフラ整備などを進めています。*1

日本との関係

日本とインドは、2005年から首脳間の相互往来が行われるなど良好な関係を構築しており、首脳会談等を通じて関係の深化に努めてきました。経済分野ではデジタル、スタートアップ、人材育成、投資促進、ビジネス環境整備、エネルギー、知的財産など、さまざまな分野で協力を進めています。
例えば、2019年12月には「日印産業競争力パートナーシップ」が立ち上げられました。インドの産業競争力強化に向けて、課題やビジネス環境整備などについて継続的に議論が行われており*1、2023年2月には、第5回の会合が開催されました。*2

デジタル分野では、経済産業省とインド電子IT省の合意により、2021年10月に「日印デジタルパートナーシップ」が継続延長されました。デジタル技術を新興国進出や新事業創出に役立てるため、新商品・サービスの開発・実証・評価を行う案件で連携しています。*1

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インド経済の動向

インド経済の動向を知るために、「実質GDP成長率」「人口推移見通し」「消費者物価指数」の3つについて見ていきましょう。

実質GDP成長率

IMF(国際通貨基金)による各国の実質GDP成長率予測(2023年~2026年)は以下の通りです。

2023年のインドの実質GDP成長率は6.8%で、日本を含む主要先進国やブラジル、中国と比較して高い経済成長が見込まれています。

あくまでも予測ではありますが、インドは高度な経済成長が続くと見られています。

人口推移見通し

国連によると、インドの人口は2023年に中国を抜いて世界最多になるとされています。

2022年の中国の人口は14億2,589万人で、対前年比で減少に転じたとされています。2030年に14億1,561万人、2040年に13億7,756万人、2050年に13億1,264万人と減少が続いていく見込みです。一方、インドは2063年に16億9,698万人を記録した後に、減少していくと見られています。*3

また、インドは高度成長期の日本と同様に生産年齢人口の割合が高くなっており、現在は人口ボーナス期※にあるとされています。その豊富な若い労働力は、今後の経済成長の源泉となると考えられます。

※人口ボーナス期…生産年齢人口(15~64歳の人口)が増加する期間のことをいいます。この期間においては、老人の介護や子供の教育負担などの社会福祉負担が少ない状態の中で、生産年齢人口が増加することにより、労働力の増加・社会資本の蓄積・生産性の向上を通じた経済成長が期待されます。

また、1人あたりの名目GDPと、民間最終消費支出を見てみると、インド国民の生活環境は、向上しているといえるでしょう。また、生活レベル向上に伴い、消費も増加傾向にあります。今後も、経済成長と人口増加が消費拡大を加速させ、インドは 巨大な消費市場となることが期待出来るでしょう。

消費者物価指数

インドの消費者物価指数(前年比)の推移は以下の通りです。

出所)三菱UFJ銀行「ASEAN・インド・豪州月報(2023年5月、簡易版)」<PDF>p.8

インドでは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う活動制限でサプライチェーンが寸断されたことによる供給制約や天候不良などが原因で、2020年は食料価格が急速に上昇しました。一度は鈍化しましたが、2021年春以降は再び上昇ペースが加速しています。また、2021年以降は燃料価格も大きく上昇しています。*4

物価の高騰に伴い、インド準備銀行(中央銀行)は、政策金利を過去最低の4%に据え置いていた所、2022年5月に3年9ヵ月ぶりの利上げに転じました。

その後、6会合連続で利上げを続けましたが、2023年4月の会合では政策金利が6.5%に据え置かれました*5(2023年6月会合も据え置き)。

今後は累積利上げの効果浸透で借入コストが上昇、耐久財の消費を下押しする見込みです。世界景気の鈍化とともに輸出も減速する見込みで、一旦は、景気は緩やかに鈍化すると予想されます。

まとめ

インドの実質GDP成長率は、2023年、2024年と6%前後で推移すると予測されています。2023年には中国を抜いて人口が世界第1位になることも、持続的な高度成長へのプラス要因です。

経済成長が期待されるインドに関心を持ってみるのはいかがでしょうか

*1 出所)経済産業省「通商白書2022 第Ⅲ部 第2章 各国戦略(第5節 インド)

*2 出所)経済産業省「第5回日印産業競争力パートナーシップ次官級会合を開催しました

*3 出所)日本貿易振興機構(ジェトロ)「中国の人口が減少、2023年にはインドが世界首位:国連予測

*4 出所)経済産業省「通商白書2022 第Ⅰ部 第2章 世界経済の動向と中長期的な経済成長に向けた取組(第5節 インド・東南アジア経済の動向) P.186

*5 出所)日本貿易振興機構(ジェトロ)「中銀が1年ぶりに金利を据え置き(インド)


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