人気の海外国債投資 どこで買う?リスクを抑える方法は?

人気の海外国債投資 どこで買う?リスクを抑える方法は?

国債は比較的安全な投資対象ですが、低金利が続く日本では大きなリターンは期待できない状況です。しかし、世界に目を向けてみると、また違う魅力があるかもしれません。海外の国債へ投資する場合は、格付けを確認して信用リスクを見極めることが大切です。

今回は、海外の国債の特徴や信用リスク、格付けについて詳しく解説します。

海外の国債の特徴・メリット

まずは、海外の国債へ投資するメリットを見ていきましょう。

比較的安全性が高い

債券は、国や企業などが資金調達するために発行するものです。国が発行する債券を「国債」、企業が発行する債券を「社債」といいます。*1

社債は発行企業の業績や資金繰りが悪化すると、債務不履行になるリスクが高まります。

一方、国債は国家が財政破綻しない限り、償還まで保有した場合には元本割れすることはありません。しかし、中途売却ならびに購入時の単価によっては元本割れする可能性がありますので注意が必要です。国債の値段が値動きする可能性はありますが、株などと比べると、その変動幅は非常に小さいのが特徴です。

日本国債よりも高い利回りが期待できる

2022年に入ってから、インフレ懸念を背景に主要先進国の中央銀行は金融引き締めに転じており、政策金利は上昇傾向です。しかし、日本は低金利政策を継続しているため、主要先進国の国債は、日本国債よりも利回りが高い傾向にあります。

2022年9月2日時点で、長期金利の指標である日本国債10年の利回りは0.24%です。一方、米国国債10年の金利は3.195%。ドイツ国債10年は1.52%となっています。金利だけを比較すると、海外の国債は日本国債より高い利回りが期待できるといえるでしょう。*2

ただし、海外の国債は一般的に外貨建てで発行されるので、実際に得られるクーポン収入や償還(売却)時の収入は、日本円にするタイミングでの為替によって変わってくる点に注意が必要です。

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債券の代表的なリスクは「信用リスク」

債券の代表的なリスクとして「信用リスク」が挙げられます。信用リスクとは、利払いの遅延や元本回収不能などのデフォルト(債務不履行)が発生する可能性のことです。*3

国債は比較的安全性が高いと言われますが、デフォルトが発生する可能性はゼロではありません。海外の国債に投資をするときには、発行国の信用リスクを見極める必要があります。

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格付けで国債の信用リスクを確認する

国債の信用リスクを判断する際は「格付け」が参考になります。

格付けとは、債券の信用力をアルファベットなどの記号で示したものです。格付会社と呼ばれる専門の民間会社(S&P、Moody's、Fitch、R&I、JCR)等が、独自の調査をもとに債券の安全性を評価・公表しています。格付けの細かな表記方法は格付会社によって異なります。

格付けの具体例

具体例として、日本格付研究所(JCR)の格付けの定義を紹介します。

出所)日本格付研究所(JCR)「信用格付の種類と記号の定義

一般的には「BBB(トリプルビー)」が信用力の分岐点です。格付けがBBB以上の債券は、デフォルトリスクが比較的低い投資適格債券とされています。BB以下は投機的格付け債券と呼ばれ、格付けが下がるほど安全性は低い傾向にあります。
ただし、一般に格付けの低い債券ほど相対的に高い利回りが得られるので、利回りを得たいのであれば、投資する債券の格付けを下げることによって、安全性は低くなりますが高い利回りを得ることができます*4

海外の国債の格付状況

2022年7月現在、日本格付研究所(JCR)による世界の主要国の格付け状況は以下の通りです。

出所)日本格付研究所(JCR)「格付一覧(ソブリン・国際機関)

上記の国々は、先進国国債の代表的な指数である「FTSE世界国債インデックス」の組入上位国です。*5
いずれも投資適格債券とされる基準ですが、国によって格付けに差が生じていることがわかります。

格付けはあくまでも参考指標

格付けは国債の信用リスクを判断する材料にはなりますが、将来の債務の履行を保証するものではありません。格付けが最上位の「AAA」であったとしても、デフォルトが生じる可能性はあります。格付けは、あくまでも参考指標である点に注意が必要です。

同じ国や債券でも、格付会社によって格付けが異なる場合があります。投資判断を行う際は、複数の格付会社の格付けを確認するといいでしょう。また、自ら投資対象国の政治・経済情勢、金利、為替の動向などを定期的に確認することも大切です。
なお、先進国の国債への投資よりも新興国の国債への投資のほうが高リスクとなりますので合わせてご注意ください。

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海外の国債へ投資する際の注意点

海外の国債へ投資する際の注意点は以下の通りです。

為替変動リスクがある

債券は発行時に利率や償還期限といった条件が決まっているので、投資の見通しをたてやすいのが特徴です。しかし、海外の国債の多くは外貨建てであるため、為替変動リスクがあります。

円を外貨に換えて海外の国債に投資する場合、償還時または売却時等、円に換えるタイミングで、円を外貨に換えた時の為替レートと比較して円安になっていれば為替差益を得られますが、円高になっていると為替差損が発生します。*3
外貨ベースでは利益が出ていても、円に換算すると元本割れする可能性もあるので注意しましょう。

価格変動リスクがある

債券は発行体のデフォルトがなく満期まで保有した場合には額面が割れることはありません。しかしながら、期中には債券単価が変動しており債券単価が額面を下回って途中売却した場合には投資元本を割れることもあります。
また、既発債券を中途購入した際の単価によっても投資元本を下回ることがあります。

分散投資でリスクを軽減する

海外の国債への投資でリスクを軽減したいときは、分散投資が有効です。

国債の金利や価格は、発行国や発行タイミングによって変動します。特定の国債を一度に購入するより、投資対象国や投資タイミングを分散させるほうがリスク軽減につながります。日本国債や社債など、他の資産も併せて保有すると分散効果はさらに高まるでしょう。*6

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海外の国債へ投資する2つの方法

個人が海外の国債へ投資する場合は、以下の2つの方法があります。

海外の国債を取り扱う金融機関で取引する

1つ目は、海外の国債を取り扱う金融機関で口座開設して取引する方法です。金融機関によって取り扱い銘柄は異なります。複数の金融機関の商品ラインアップを比較した上で口座開設をするといいでしょう。口座開設後は入金し、銘柄を決めて発注すると購入できます。*7

海外の国債を中心に運用する債券ファンドを購入する

個別銘柄に投資する以外に、海外の国債を中心に運用する債券ファンド(投資信託)を購入する方法もあります。
投資信託は運用を専門家に任せられるため、自分で銘柄を選ぶ必要がなく、手間がかからないのが魅力です。
投資信託は商品によって購入時手数料や信託報酬(運用管理費用)などのコストは異なります。複数のファンドを比較して、なるべくご自身の投資スタンスに合った商品を選択しましょう。
また、個別債券を個々に単体で購入する場合、別途為替手数料がかかることがあります。個別・投資信託いずれで投資することがコスト面で有利になるかの検討も重要です。

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まとめ

海外の国債は、比較的高い利回りが期待できるのが魅力です。ただし、海外の国債に投資するにあたってはそれぞれの国の信用リスクや為替リスクについて考慮する必要があります。まずは、格付けを確認して安全性を見極めてみましょう。資産運用の投資先の1つとして、海外の国債への投資を検討してみてはいかがでしょうか。

*1 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「債券投資のはじめ方(どんな種類がある?)

*2 出所)三菱UFJ国際投信「投資環境ウィークリー(2022年9月5日)

*3 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「外国債券投資のリスク

*4 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「債券投資のはじめ方(信用力を確認するには?)

*5 出所)FTSE World Government Bond Index (WGBI) Series

*6 出所)金融庁「投資の基本(分散投資)

*7 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「債券投資のはじめ方(ご注文の流れ)

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