グロース株とは?バリュー株との違いや銘柄の特徴を解説

グロース株とは?バリュー株との違いや銘柄の特徴を解説

グロース株投資は、株式投資の戦略の中では最もポピュラーな投資戦略の1つです。グロース株投資とよく比較される投資戦略にバリュー株投資があります。どちらの投資戦略にも長所と短所があるので、自身の投資方針に合った戦略を選ぶことが大切です。
また、2つの投資戦略を織り交ぜることで、分散投資の効果もあります。
この記事ではグロース株とバリュー株の違いについて、またそれぞれのメリット、デメリットを解説します。

グロース株とは?

グロース株とは成長株という意味です。グロース株投資の特徴は、成長が期待できる企業であれば、ファンダメンタルズ分析で割高な銘柄でも買うところにあります。

ファンダメンタルズ分析で使われる指標

株式投資のファンダメンタルズ分析で使われる主な指標として、PER、PBR、ROE、配当利回りがあります。それぞれの指標の計算式は以下の通りです。*1,2,3,4

株価が割高か割安かは、上記の指標で判断できます。例えば、PER100倍の銘柄は、一般的に「割高」とされます。下記の計算例のように現在の株価で投資をすると、1株あたりの当期純利益(EPS)で投資資金(株価)を回収するのに100年もかかることを意味するからです。しかし、その銘柄のEPSが将来10倍になると、同じ株価のままであればPERは10倍ということになります。投資資金の回収期間は10年に縮まったことになります。グロース株投資は、このように将来の利益成長を見込んで投資する手法です。

PBRも同じように考えます。まず、税引後の当期純利益は貸借対照表上の純資産に加算されます。グロース株は、純利益の積み上げで純資産が拡大することが想定されて買われているため、現時点の純資産のみで評価すると割高になることが多くあります。

グロース株か否かを判断するポイントにROEがあります。
ROEが高いということは、自己資本に対して高い利益を生み出しているということです。毎期黒字の企業は自己資本が増加していきます。損益計算書上であがった当期純利益は、貸借対照表上では利益剰余金として自己資本に組み入れられるからです。自己資本が大きくなることで、複利で純利益が増加することが期待できます。ROEは株価の割安感を図る指標には向きませんが、その企業がグロース株かどうかを判断する際には役立ちます。

次に、配当に対する考え方を説明します。配当は利益の一部を投資家に還元するものです。成長期にある企業は利益を事業への投資に回し、複利の原理で成長することが期待されています。ゆえに、配当を出していないグロース株は数多くあります。実際に世界の時価総額トップ10に入るような大企業でも、成長を重視し、配当を出していない企業はあります。グロース株は、一見割高なように見える銘柄も含めて、成長が期待されている銘柄のことをいいます。

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グロース株のメリット・デメリット

ここからはグロース株のメリットとデメリットを整理しておきます。

グロース株のメリット

グロース株のメリットは、高い値上がり益が期待できることです。株価が数年で5倍、10倍となる銘柄は数多く存在します。株式投資をしているほとんどの方が、グロース株を探しているのではないでしょうか。

グロース株のデメリット

グロース株のデメリットは、価格変動リスクが高いことです。期待が先行し割高な価格で取引されている銘柄は、状況が変わったときの下落幅が大きい傾向があります。
1つの決算発表をきっかけに株価が下がり続け、高値の半値以下になってしまうこともめずらしくありません。また、グロース株は一般的に金利上昇局面に弱いといわれています。株価が割高な分、1株あたりの純利益を株価で割った益利回りが低くなる傾向があるため、金利に対する魅力が相対的に低くなりやすいからです。

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グロース株の代表例

グロース株の代表例にあげられるのが、アメリカのGAFAMと呼ばれるIT関連銘柄です。GAFAMは、グーグルの持株会社であるアルファベット、アマゾン、メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)、アップル、マイクロソフトの5社のことを指します。
これらの銘柄は、利益成長が継続していることもあり、株価の短期的な上下動はありながらも長期的には上昇トレンドを描いています。
しかし、期待が先行されやすい銘柄のため、決算発表の数字が予想以下だったり、経済への先々の不安が予感されると急激に下落することもあります。GAFAMであってもグロース株であり続けるとは限らない点は注意が必要です。

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バリュー株とは?

バリュー株投資は、先述のPER、PBR、配当利回りにおいて、割安と判断される株に投資をすることです。
PERが30倍と5倍の銘柄があれば5倍の銘柄を割安と判断します。PBRも数値が低い銘柄で、特に1倍未満の株価にまで売られている銘柄は割安だと判断されます。
3つの指標の中でもわかりやすいのが配当利回りです。例えば、長期的に減配することなく安定的に配当を出している企業の株価が、マーケットの混乱により下落したとします。その企業の業績は引き続き安定しており、今後もこれまでと同等以上の配当が見込めるのであれば、割安だと判断できます。株価が下がった分だけ配当利回りが上がるからです。

配当利回りを基準に割安かどうかを判断する際には、安全資産である国債の利回りなどとも比較して判断する必要があります。
グロース株ほどの成長は期待できない成熟企業でも、業績の安定が確認できればバリュー株として投資対象になる可能性があります。

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バリュー株のメリット・デメリット

続いてバリュー株のメリットとデメリットを解説します。

バリュー株のメリット

バリュー株のメリットは、グロース株と比較すると株価が安定している点です。バリュー株は、安値で放置されている銘柄が多く、値動きが落ち着いている傾向があります。
また、高配当銘柄であれば、配当を受け取りながらじっくりと投資をすることも可能です。

バリュー株のデメリット

バリュー株のデメリットは、株価が長期的に割安なまま推移してしまうことがある点です。株は投資家が買わない限りは上がりません。指標だけで見れば魅力的な銘柄でも、知名度の低さや業界のイメージが原因でなかなか評価が高まらない銘柄もあります。
また、高配当や株主優待を割安であることの根拠としていた場合、減配や株主優待の中止によって、株が売られてしまう可能性もあります。

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バリュー株の代表例

バリュー株の代表例にあげられるのが、例えば、ユナイテッドヘルスグループやジョンソン&ジョンソンなどのヘルスケア関連銘柄です。一般的にヘルスケア業界は、景気に左右されにくいディフェンシブ銘柄といわれており、業績が安定している傾向があります。しかし、コロナショックの時のような「世界同時株安」の際には、業績とは関係なく株価が下落することがあります。そのようなときには、ファンダメンタルズ分析の指標が割安となり、バリュー株として投資対象になる可能性があります。ただし、ディフェンシブ銘柄であっても業績が落ちてしまうことはあります。例えば赤字企業となってしまった銘柄は、もはやバリュー株とはいえないので、イメージだけで判断してはいけない点には注意が必要です。

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グロース株とバリュー株の違い

グロース株とバリュー株は、投資家が重視する時期に違いがあります。
先述の通り、グロース株は成長が期待されている銘柄です。数年先のまだ見えていない企業の姿を見据えて買われています。
一方バリュー株は、企業の実績に基づいて割安と判断されている銘柄です。「配当金額の割に株価が安い」といったようにすでに見えている情報に基づいて投資されています。
グロース株は未来、割安株は現在または過去に視点が置かれています。

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グロース株とバリュー株の見分け方

対象企業がグロース株なのか、バリュー株なのかを見分けるためには、財務諸表を見る必要があります。株価が上昇傾向にあっても、利益成長の期待がなければ、グロース株とはいえません。一過性のニュースで注目が集まったことで上昇しただけの可能性もあります。
一方で、売上と営業利益等の利益項目が前年比で伸び続けており、株価も業績に連動して堅調に推移している銘柄はグロース株といえるでしょう。
バリュー株も見方は同じです。単に株価が下がっているからといって割安とは限りません。業績の悪化が原因で下がっているのであれば、下がった価格が適正値である可能性もあります。業績が安定しており、同種銘柄の平均やその銘柄の過去の推移からみて株価が割安であれば、バリュー株だと判断できます。

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アクティブファンドを利用して、目的合った投資をしよう

個人投資家が、グロース株、バリュー株を見極めて投資するためには多大な銘柄調査の時間が必要です。グロース株やバリュー株を投資対象とするアクティブファンドを利用することで、手軽に目的に合った投資をすることができます。
ただし、グロース株ファンド、バリュー株ファンドといった名称のアクティブファンドでも、保有銘柄をみたらほぼパッシブファンドと同様の銘柄を選定しているだけの商品もあります。目論見書に目を通し、ファンドマネジャーの投資哲学に共感できるアクティブファンドを選ぶことが大切です。

*1 出所)日本証券業協会「投資の時間 金融・証券用語集 PER

*2 出所)日本証券業協会「投資の時間 金融・証券用語集 PBR

*3 出所)日本証券業協会「投資の時間 金融・証券用語集 ROE

*4 出所)日本証券業協会「投資の時間 金融・証券用語集 配当利回り

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・当ページは当社が作成した情報提供資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。投資信託をご購入の場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。

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金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員

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