ポイント
はじめまして!三菱UFJ国際投信入社2年目の宅間です。私は「20代から始めるつみたて投資Project」のメンバーとして、同世代の20代の若者に向けて長期のつみたて投資で資産形成をする仲間を増やす活動をしています。
私は、社会人になってから投資を始め、まだわずか2年間足らずの短い期間ですが、やってみて気づいたことは、「投資信託を活用した資産形成こそ、コツコツ継続。そこが一番重要」ということです。その中で今回は、同世代の方で特に投資を始めたいけど、どのように投資を継続していけば良いのかわからないという方に向けて、記事を書いてみました。
そこで本記事では、コツコツ投資を継続する重要性を、大学時代に行っていたレスリングで得た筋トレの知識をもとに、筋トレと投資の共通点を挙げながら説明します。
1つ目は、「リターン(投資の成果)は、短期間では見えにくい。」です。
筋トレの成果は短期間では得られません。体の変化を自分で実感できるようになるには少なくとも3か月くらいかかりますし、他人に気づいてもらえるようになるには半年から1年ぐらいかかることでしょう。逆に筋トレのゴールを短期間に設定して高い負荷のトレーニングや無理な食事制限を行うと、体を壊したり、目的を達成してもすぐに食生活が元に戻ってリバウンドしてしまう恐れがあります。
これを投資に置き換えてみます。
短期間の投資で成果を得ようとするのは、いわゆるデイトレードといった方法に似ています。日々の株や為替の値動きを予想して短期売買を繰り返し、短期的な利益の獲得を目指すというものです。この方法で大きな利益を得ている方も中には多くいらっしゃいますが、非常に大きなリスクを抱えて運用されているともいえます。そこで、デイトレードとは異なりますが、短期的な視点で投資を考えるよりも、長期的な視点を持つことで、リスクを抑えた投資を行う可能性が高まる例をご紹介します。それは、株式を1年間継続保有する場合と、10年間継続保有する場合とでは、後者の方が時間はかかりますが、リスクを抑えられる可能性が高まります。こちらのグラフをご覧ください。
出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ国際投信作成
※上記は、過去の実績・状況を踏まえた分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。
※先進国株式はMSCI コクサイ インデックス、国内株式は東証株価指数(TOPIX)をそれぞれ使用しております。株式についてはトータルリターン(配当込み)の指数を使用しています。先進国株式は、米ドルベースの指数を使用しており三菱UFJ国際投信が円換算しています。指数等の知的所有権、その他一切の権利はその発行者および許諾者に帰属します。また、発行者および許諾者が指数等の正確性、完全性を保証するものではありません。
※本資料中の指数等の知的所有権、その他一切の権利はその発行者および許諾者に帰属します。また、発行者および許諾者が指数等の正確性、完全性を保証するものではありません。各指数等に関する免責事項等については、弊社のホームページ(https://www.am.mufg.jp/other/disclaimer.html)を合わせてご確認ください。
上記のグラフは、先進国株式と国内株式に投資し、25年間での実績のうち、保有期間ごとの年率リターンをプロットして表したものです 。先進国株式の場合、グラフ一番左側の1年間だけ保有した場合は、上下の値動きが大きく、最大値で64.0%、最小値で-52.9%となっています。それと比較して左から3番目のグラフ、先進国株式を10年間保有した場合においては、年率最大値17.3%、最小値-4.6%とリターンのブレが小さくなっています。同様に、国内株式も1年間だけ保有した場合は右から3番目のグラフの通り最大値で65.0%、最小値で-45.4%ですが、10年間保有した場合は、一番右側のグラフで年率最大値12.7%、最小値-5.3%とリターンの“ブレ“を抑えることができています。
このように、短期間で見ると、大きなリターンのブレがあるかもしれませんが、長期で見たときにはそのブレが小さくなっていることが分かります。長期の目線で投資を行うことで、「リターンの“ブレ“」=「リスク」を抑えられることが期待されます。短期的な成果を求めすぎると、筋トレのようにうまくいかないのと、同じかと思います。
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2つ目は、「始めるなら、早い方がいい。複利で資産を増やす」です。
人間は年を取るとともに筋肉量が減り、代謝が落ちていきます。筋肉量の低下は怪我のリスクを高めてしまうことも考えられます。人間ですので、年をとって筋肉量が減るのは仕方がないことですが、若いうちから筋トレで筋肉量を増やしておくことで、年をとってもある程度の筋肉量を保持することができます。また、若いうちは代謝がよく、体自体が筋肉を増やしやすい状態にあります。年を取ってから体の衰えに気づき慌てて筋トレを始めようとしても、体力は若いころから明らかに衰えており、一回の筋トレでできる運動量は確実に少なくなってしまいます。若いうちから継続して筋トレを行っておくことで 、若いころに得た筋肉のおかげで年を取っても筋トレを続けることができ、健康な体を維持することができるようになります。
また、投資に置き換えて、若いうちから初めるメリットについても考えてみます。
まず、1つ目で説明した「長期投資によるリターンのブレの抑制」が期待できることに加えて、ここでは「複利効果」についてご説明します。
複利効果とは、複利は運用益を投資元本に組み入れることで利益がさらなる利益を呼ぶことです。複利に対し、運用益を投資元本に組み入れない単利もあります。
単利で計算してみると、年率リターン10%で2年間運用した場合、
毎年得られる利益は
1×0.1=0.1(倍)
ですので、2年間の運用で得られる利益は投資元本の0.2倍。資産は投資元本の1.2倍に増加します。
同じ条件で複利でした場合、
1年後は
1×(1+0.1)=1.1(倍)
2年後は
1×(1+0.1)×(1+0.1)=1.21(倍)
2年後には資産は投資元本の1.21倍となります。
2年間で単利と複利の差は投資元本の1%分でしたが、このまま20年投資を続けると単利と複利の投資元本の増え方には大きな差が生まれます。
※上記のような固定金利・元本が変動しない状態での運用はシミュレーションの際に設定した条件であり、実際の運用成果とは異なります。また、税金・手数料等を考慮しておりません。
※このような運用を可能とする金融商品の存在を前提としているわけではありません。
このように、投資で得た利益がさらなる利益を生む複利効果は、運用期間が長くなればなるほど大きくなっていきます。
若い頃から筋トレを継続しているおかげ で年を取っても健康な体を維持しやすくなるように、若いうちから投資初めて長い期間運用することで、投資元本を大きく増やすことができます。
以上の2点は、コツコツ投資を継続することの重要性を「リターンのブレを抑える・複利効果」という側面から、ご説明しました。3点目は、投資と筋トレに共通する「ペース配分」についてです。
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3つ目は、「一度にたくさんよりも、少しずつ」です。
筋トレのメニュー(その日やる運動)を決める際によく使われるのが「分割法」です。
体を胸・背中・腕・肩・足といった部位で分けて、1日に1~2つの部位のみトレーニングを行うことをいいます。全身のトレーニングを1日で行うと、体力が持たず最後までたどり着く前に体力が尽きたり、集中力が続かず終盤のトレーニングが疎かになってしまう恐れがあります。
そして、筋トレ後には筋肉を超回復(筋トレで壊れた筋繊維を回復させ、トレーニング前より筋肉を肥大させること)させるために、約2~3日、トレーニングした筋肉を休める必要があります。(筋肉痛がある間は原則としてトレーニングをしません。)1日に全身のトレーニングを行うと全身が筋肉痛になってしまい、数日間筋トレを全くできないうえに、全身の筋肉を超回復させなければいけないので、超回復にかかる期間が延びてしまう恐れがあります。
そのためにもトレーニングする部位を絞って短時間で集中したトレーニングを行い、超回復させている間に別の部位を鍛えてしまうことで効率よく筋肉を増やそうとするのが、筋トレの王道、「分割法」です。
投資の場合も、実は同様です。
投資には「ドルコスト平均法」という考え方があります。
一般的に投資は安い時に購入し、高くなった時に売却し利益を得ることが理想です。
しかしながら、このタイミングをとらえた売買は非常に難しいことです。
そこで、一度にすべてのお金を投資するのではなく、購入時期を分散する方法があります。
※購入口数=購入金額÷基準価額×10,000口。小数点以下切り上げで計算しています。また、購入時の手数料は考慮していません。
※上記はあくまでもシミュレーションであり、特定のファンドの基準価額の推移を示唆するものではありません。
※特定の投資対象が値上がり続けたり、一旦上がってその後下落する場合等は、購入時期を分散させるよりも一度に全額投資した方が結果的に有利になる場合があります。
図中グレーの投資金額4万円をまとめて一度に投資した場合と、ピンクの毎月1回、計4回に分けて投資した場合の計算例をご覧ください。
購入した投資信託が折れ線のような動きで、4回に分けて投資をした場合をみてみましょう。1回目は基準価額が1万円です。基準価額は投資信託の値段のことです。
また、1万口当りであらわしていますので、1口当り1円となります。それを1万円分購入するので1万口保有したことになります。
2回目では、基準価額が12,000円なので、1万円分購入すると8,334口と1回目より少ない口数になります。
3回目は基準価額7,000円で1万円分で口数は14,286口となります。
また、定期的に一定金額で同一のファンドを購入すると、基準価額が高い時には購入口数が少なくなりますが、低い時には購入口数が多くなり、結果として平均購入単価を低く抑えることが期待できます。つまり高値掴みを防ぐことができます。これが「ドルコスト平均法」です。
この投資方法をうまく利用できるのが積立投資で、コツコツ毎月積立投資をすることで、リスクとも上手につきあうことができるわけです。このように、1度に全てではなくコツコツとペース配分をするのは投資も筋トレも同じということです。
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投資はコツコツ・継続するのが王道!まずは始めてみよう!
いざ、実際に筋トレを始めようと思っても、いきなりジムで何10kgものウェイトを持ち上げる、腕立て伏せを連続で100回もやる必要はありません。ジムで使うのはちょうど10回上げるのがギリギリかなという重さのダンベルで十分ですし、今まで運動をほとんどやってこなかったという方は、家で5分や10分体を動かすことからで構わないと思います。ジムでも家でも、自分ができる範囲のことを継続して行うことで、次第に扱える重量が上がり、筋肉量が増えて理想の体型を手に入れられるでしょう。しかし、始めない限り筋肉量は増えるばかりか、落ちる一方です。
投資も同じです。長期投資を軸に、投資信託を自分の収入の中から無理のない範囲で始めてみるということが重要かと思います。
筋トレも投資も大切なのは、若いうちから始めて、それをコツコツ継続することだと思っています。
・投資信託のリスクと費用については、こちらをご確認ください。
・当ページは当社が作成した情報提供資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。投資信託をご購入の場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。
三菱UFJ国際投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員