外貨建債券とは メリットとデメリット、リスクについて確認しよう

外貨建債券とは メリットとデメリット、リスクについて確認しよう

日本では低金利が続いており、定期預金や国債ではほとんど利回りが見込めないのが現状です。
2020年における国内銀行の定期預金(3年)の平均金利は0.006%*1で、100万円を預けても1年間で受け取れる金利は60円という水準です。

国内の預金や国債の金利だけで資産を増やしていくのは難しいと言わざるを得ません。
将来に向けて資産形成をしていくには、別の選択肢を考えていく必要があるでしょう。

今回は、その選択肢の一つとして外貨建債券を取り上げ、概要やメリット、デメリット、リスクについて分かりやすく解説していきます。
資産運用における投資対象を検討する際の参考にしていただければ幸いです。

外貨建債券の基本

出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「外国債券の種類

債券は発行体が購入者からお金を借りる仕組みで、債券発行時に購入者から資金を受け取ります。
債券の保有者は、債券の保有中に定期的に利子を受け取ったり、返済期限が来ると債券の額面金額(元本)の返済を受けることができます。
但し、財務悪化等により発行体が返済困難となった場合には、利子・額面金額の返済を受けられないリスクが存在します

なお、外貨建債券については、債券の購入・利子の受け取り・額面金額の返済といったお金のやりとりは日本円ではなく、ドルやユーロ等の外貨で行われますので、注意して下さい。

新発債と既発債とは?

債券は、新しく発行されるものを購入することもできますし、すでに発行されたものを購入することもできます。
前者は「新発債」、後者は「既発債」と呼ばれます。

どちらのタイプであっても、同じ債券であれば利率や償還時の額面金額に違いはなく、将来受け取ることになるお金に変わりはありません。
ただし、債券の購入価額については、両者で違いが出てきます。

新発債はあらかじめ決められた発行価額で発行されますが、既発債は市場の動向によって価額が変動していきます。
つまり、新発債の購入価額は発行価額になるのに対し、既発債に購入価額は市場における時価になるわけです。

債券購入後の選択肢「満期保有と途中売却」について

債券の購入後は、購入者は2つの選択肢を取ることができます。
1つは債券の償還期限が到来するまで保有し続ける「満期保有」で、もう一つは償還期限の前に市場で売却する「途中売却」です。

満期保有の場合、あらかじめ定められている条件に従って、利子を受け取り・額面金額の返済を受けることができます。
一方で途中売却を行う場合は、売却時以降の利子の受け取り・額面金額の返済を受ける権利を手放して、そのときの市場における時価で売却することになります。

どちらの選択肢が良いかは、その時々の状況次第です。
将来の市場がどう変化していくのかしっかりと分析した上で、慎重に判断を行う必要があるでしょう。

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外貨建債券の種類

外貨建債券にはさまざまな種類があり、いくつかの観点から分類することができます。
ここでは、発行体・利払い方法による分類を紹介しておきます。

発行体による分類

外貨建債券は、どこが発行したものかによって以下のように分類できます。*2

上記のように、基本的には、ソブリン債、国際機関債、事業債(社債)の3つです。
ちなみに、事業債等は日本企業が外貨で発行しているようなケースもあります。

発行体の特徴を理解する上で、どのタイプの債券に当てはまるのかはしっかりチェックしておくようにしましょう。

利払い方法による分類

外貨建債券は、利払い方法によっても分類することができます。*2

出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「外国債券の種類

まず、利子が支払われるかどうかで、利付債とゼロクーポン債(割引債)に分かれます。
ゼロクーポン債は利子が付きませんが、割り引かれた部分が実質的に利子ということになります。

利付債については、利子の利率が変動するかどうかによって、さらに固定利付債と変動利付債に分かれる形です。
外貨建債券を購入する際は、どういうタイプの債券なのか正しく理解しておくようにしましょう。

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外貨建債券の魅力

外貨建債券による資産運用には、以下のような魅力があります。

  • 日本よりも高い利回り
  • 為替差益を得られる可能性

では、上記のメリットについて、それぞれ詳細に見ていきましょう。

日本よりも高い利回り

1990年代のバブル崩壊以降、日本では超低金利政策が長期間にわたって続いており、2021年11月19日時点で、日本の10年国債利回りは、米国や英国、オーストラリアに比べて低い状況です。*3

そのため、より高い金利が設定されている海外の債券を利用することで、より高い利回りが期待できると考えられます。

なお、金利が高すぎる債券は信用力に問題がある可能性に留意する必要があります。
銘柄選定の際には、債券の発行体が持つリスクについてしっかり理解するようにしましょう。

為替差益を得られる可能性

外貨建債券を購入すると、将来において利子や元本等を外貨で受け取ることができます。
もし将来の為替相場が円安方向に動いた場合、将来受け取る外貨を日本円に換算すると、為替変動によって利益が生まれます

例えば、将来1万ドルの元本を受け取ることのできる外貨建債券を保有しているケースを想定します。
現在が1ドル=100円だとすると、この時点における1万ドルの価値は100万円です。

ところが、返済期限の時点で仮に1ドル=110円まで円安が進行していた場合、1万ドルは日本円に換算すると110万円となります。
為替変動によって10万円の利益があげられたことになるわけです。

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外貨建債券のリスク

外貨建債券のメリットを紹介しましたが、実際に投資を行う際にはリスクも頭に入れておくことが大切です。
外貨建債券の主なリスクとして挙げられるのは、以下の4つです。*4

  • 為替変動リスク
  • 信用リスク
  • 価格変動リスク(途中売却の場合)
  • カントリーリスク

こちらについてもそれぞれ見ていきましょう。

為替変動リスク

為替変動リスクとは、為替相場の変動によって損失が発生するリスクのことです。
先ほど為替相場が円安に動けば利益が生まれることを説明しましたが、逆に円高に動いた場合には損失となってしまいます。

外貨建債券に投資する場合には、将来の為替相場がどう変動するのか非常に重要な要素です。
この点はしっかり意識した上で、銘柄は選定するように心がけましょう。

信用リスク

信用リスクとは、発行体が財務悪化等によって利子の支払い・元本の返済を予定通りに行えなくなるリスクのことです。
この場合、将来受け取る予定の外貨のうち一部または全部が受け取れなくなり、債券購入として投資した金額を回収できなくなる可能性があります。

なお、格付機関は発行体や債券ごとに信用力を評価し、これを公表しています。
外貨建債券を購入債には、格付機関が公表している格付については目を通すようにしましょう。

価格変動リスク

市場で取引される債券の価格は、金利や政治等の状況によって変動していきます
これが価格変動リスクと呼ばれるものです。

外貨建債券を途中売却する際、市場における時価によって売却することになるため、価格が下落して投資金額を回収できなくなることも考えられます。
途中売却を検討している場合には、価格変動リスクについてしっかり意識しておくことが大切です。

カントリーリスク

カントリーリスクとは、投資した国における政治や経済状況が混乱し、投資元本を割込んだり、途中売却が困難になるリスクです。また、政府等による突発的な取引規制が行われた場合、円を含む他通貨への交換に影響がでる可能性があります。

こういったリスクを回避するためにも、外貨建債券への投資を行う際には、投資対象国の状況について継続的にウォッチしておくようにしましょう。

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リスクを踏まえて外貨建債券をポートフォリオに組み入れよう

外貨建債券をうまく利用すれば、利回りを高めると同時に為替差益を得られる可能性があります
資産運用を行っていく上で、外貨建債券の使い道は多いと言えるでしょう。

ただし、為替変動リスクを中心に、頭に入れておく必要のある注意点もいくつかあります。
外貨建債券への投資を検討する場合には、メリットとデメリットをよく理解した上で、資産運用の目的に沿ったポートフォリオに組み入れるようにしましょう。

*1 出所)日本銀行「金融経済統計月報(2021年10月21日公表)」P.19

*2 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「外国債券の種類

*3 出所)三菱UFJ国際投信「投資環境ウィークリー(2021年11月22日)

*4 出所)三菱UFJモルガン・スタンレー証券「外国債投資のリスク

・投資信託のリスクと費用については、こちらをご確認ください。

・当ページは当社が作成した情報提供資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。投資信託をご購入の場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。

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