資産運用プランの作り方

資産運用プランの作り方

自分らしい心豊かな人生を歩むためにもお金の面からの将来設計が大切です。
それにはしっかりとした資産運用プランを策定することが成功の鍵となります。
そこで、プロの資産運用アドバイザーがどのように運用プランを策定し提案していくのか紹介しながら、運用プランの作り方を説明していきます。

お金の流れを「見える化」する

まずは相談者の資産状況を把握することから始めます。

最初に、収入と支出などお金の流れ(キャッシュフロー)を「見える化」します。
現在の収入や支出、予定しているライフイベントの費用、年金の見込み額など、人生プランに沿った将来家計のキャッシュフロー表を作成します。

お金の流れが「見える化」できたら、次は保有資産を整理します。
預貯金や株式、投資信託の評価額、加入している保険の解約返戻金、不動産の評価額などを確認します。
住宅ローンなど返済中のローンがあれば、それも残高を確認します。

このように家計キャッシュフローと資産状況を「見える化」することで、必要な資金は確保できているか、いくらまで投資に回せるか、どの程度の運用期間が確保できそうか判断できます。
そうすることでようやく投資する金額や投資対象を検討できるようになります。

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リターン目標よりもリスクコントロールが大事

「定年を迎えるまでに、5%運用で3000万円用意したい」など、資産運用を始める際に、目標資産額や期待できるリターンを想定して投資を始めてしまうことがよくあります。
目標を設定するのは悪いことではありませんが、高い目標を設定してしまうと、殖やすことばかりに頭がいき無理な運用につながります。過度なリスクを取ってしまったり、無理のあるプランを策定してしまったり、営業マンに勧められるままリスクを把握せずに投資商品に手を出してしまったりしてしまうのです。

では自分に合った運用プランを手に入れるには、どうすれば良いのでしょうか?

それには逆転の発想が必要です。
「どれくらい儲けたいか」ではなく、「自分がどれくらい損失に耐えられるか?」を考えるのです。
金融危機が発生して運用資産の評価額が2割下落しても安心して投資を続けられるでしょうか。では、5割下落し半分になってしまっても落ち着いていられますか。
どのくらいの下落まで許容できるかは人によって大きく異なります。
まずは、許容できる最大損失額を頭に置きながら投資金額や投資対象資産の配分を決めていきます。

プロの資産運用アドバイザーは、相談者の投資経験や資産状況、家計キャッシュフローや経済や投資に関する理解度からリスク許容度を探り、投資する金額や資産配分を総合的に判断して提案しています。

また、投資に対する考え方も様々です。
これから時間と労力をかけて投資について学んでいきたいと考えている人、趣味の延長として楽しみながら投資に取り組みたい人もいます。一方で、できるだけ時間や労力をかけずに効率的に取り組みたい人もいます。
相談者が投資をどのように位置付けるかによって、利用する商品や運用プランの進め方も変わってきます。

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投資金額の調整でリスクをコントロールする

機関投資家は資産配分の調整によってリスクをコントロールしながらリターンを追求しています。
多くの研究により「資産配分によって長期での投資成果がほぼ決まる」と明らかになっているからです。
個人の投資家にとっても資産配分は重要ですが、リスクコントロールという点では投資金額による調整の方が簡単です。

国内外の株式インデックス・ファンドを中心に運用していく場合には、4~5割の損失が発生する覚悟をしておく必要がありますので、例えば、500万円を運用していこうと考えると、一時的には200万円以上の損失が発生することを覚悟する必要があります。
もし、100万円程度までしか損失に耐えられないと考えるのであれば、投資金額を半分にしておくことでリスクをコントロールします。
個人の場合は運用に回せる資金を無理して全額投資する必要はありません。

人から預かったお金を運用する機関投資家であれば、債券などリスクの低い資産を組み合わせて資産配分を調整することにより、リスクを抑えた運用に取り組みます。
しかし、現在のような低金利環境を考慮すると、債券を組み入れても分散効果は期待しにくい状況です。
預金を多めに確保することで資産全体のリスクを抑える方が効率的であり、
シンプルに「リスク資産(株式インデックス・ファンド)と預金」という組み合わせで運用資産を管理していく方が分かりやすく簡単です。

できるだけシンプルに管理しやすい方法で資産運用に取り組むことが長期にわたって継続するコツになります。

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税制優遇やコストも意識する

運用プラン(どういった資産にいくら投資する)が決定すれば、そのプランにそって具体的な商品を選んでいきます。

その際に利益が非課税になるNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)など税制優遇が受けられる制度を可能な限り有効に活用します。
さらに重要になるのがコスト意識です。
税金とコストを節約することは確実に運用パフォーマンスを改善することにつながるからです。

以上が資産運用プランを考える一連の流れとなります。

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まとめ

資産運用を始める際は、まずは現状の家計や個人資産を「見える化」します。
運用リターンのコントロールは不可能ですが、コストや税金のコントロールは可能です。
得られるリターンを想像しながら投資をするのではなく、想定される最大損失額を把握したうえで、投資金額や投資対象を検討しましょう。
そして、利用する商品のコストを確認し、有利な制度を上手く使いこなすことが効率的な資産運用に取り組むポイントです。
プロの技を参考にぜひ自分らしい運用プランを手に入れて下さい。

・投資信託のリスクと費用については、こちらをご確認ください。

・当ページは当社が作成した情報提供資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。投資信託をご購入の場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。

三菱UFJ国際投信株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員

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