持ち家と賃貸はどっちを選ぶ?コストやメリット・デメリットを比較

持ち家と賃貸はどっちを選ぶ?コストやメリット・デメリットを比較

結婚や出産などのライフイベントを迎えると、マイホームを持ち家と賃貸のどちらにするか迷うのではないでしょうか。
持ち家と賃貸はコストの内容やリスクが異なり、それぞれメリット・デメリットがあるので「どちらが良い」という正解はありません。
それぞれの特徴を理解した上で、自分のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。
今回は、持ち家と賃貸のコストやメリット・デメリットについて解説します。

持ち家でかかる主なコスト

持ち家では以下のようなコストがかかります。

  • 住宅購入代金
  • 住宅ローンの利息、諸費用
  • 管理費、修繕積立金(マンションの場合)
  • 固定資産税
  • 火災保険料、地震保険料
  • 修繕費用

住宅は販売価格が高額であるため、住宅ローンを利用して購入するのが一般的です。
住宅ローンを借りると毎月元本と利息を返済する必要があり、契約時には事務手数料や抵当権設定費用といった諸費用もかかります。
住宅ローンで3,000万円を返済期間30年で借りる場合の返済イメージは以下の通りです。*1

あくまでもシミュレーション結果であり、諸費用を含まない概算金額です。
借入金額や適用金利、返済期間などの諸条件によって、毎月の返済額や総返済額は変わってきます。
住宅ローンを借りる際は、諸費用も含めて無理のない返済計画を立てる必要があるでしょう。

持ち家は住宅ローンの返済以外にも、固定資産税がかかります。
購入するのがマンションであれば、毎月管理費・修繕積立金の支払いも発生します。
また、もしものときの備えとして、火災保険や地震保険の加入、老朽化に伴う建物の修繕費用の準備なども必要です。

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持ち家のメリット

持ち家のメリットをまとめました。

  • 物件の選択肢が幅広い
  • 設備の交換、リフォームなどを自由に行える
  • 住宅ローン減税が適用される
  • 老後の住居費負担を軽減できる可能性がある

持ち家は、自由度の高さがメリットです。
「価格の安さを重視して中古住宅を選ぶ」「レイアウトや設備を自分で決めたいから注文住宅にする」など、幅広い選択肢から物件を選べます。
購入後も、設備の交換やリフォームなどを自由に行うことが可能です。

費用面では、一定の条件を満たすと住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)が適用され、住宅ローン年末残高に応じて税金の控除を受けられます。*2
また、定年前に住宅ローンを完済できれば、老後の住居費負担を減らせる可能性もあります。

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持ち家のデメリット

一方で、持ち家には以下のようなデメリットもあります。

  • 簡単に住み替えできない
  • 住宅ローンの返済が負担となることもある
  • 修繕・メンテナンス費用は自己負担
  • 自然災害リスクがある

たとえば、子どもが独立して夫婦二人の生活になると、子ども部屋が余って「家が広すぎる」と感じるかもしれません。
このようにライフスタイルに変化が生じても、持ち家だと簡単に住み替えはできないでしょう。

費用面では、住宅ローン返済中に転職などで収入が減少しても、家賃の安い物件に引っ越すといった対応をとるのが難しくなります。
建物の修繕や設備のメンテナンスが生じれば、その費用は自分で負担しなくてはなりません。また、地震や台風といった自然災害により、建物に被害が出る恐れもあります。

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賃貸でかかる主なコスト

ここからは賃貸について確認していきましょう。賃貸でかかる主なコストは以下の通りです。

  • 家賃、駐車場代
  • 敷金、礼金、更新料
  • 火災保険(家財)
  • 引っ越し費用

賃貸は毎月家賃を支払う必要があり、車を所有している場合は駐車場代もかかります。賃貸借期間に応じた家賃の支払総額をまとめました。

家賃のみをまとめたものであり、契約時には敷金と礼金、契約更新(2年に1回程度)の際には更新料が別途かかります
ただし、物件によっては礼金や更新料が不要なケースもあります。また、室内の家財が対象の火災保険料、引っ越し費用なども必要です。

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賃貸のメリット

賃貸のメリットをまとめました。

  • 住み替えしやすい
  • 修繕費用はオーナー負担

賃貸には、思い立ったらすぐに引っ越しできるメリットがあります。
ライフスタイルに応じて住み替えを行うことで、家賃の負担を軽減することも可能です。
老朽化や自然災害などが原因で建物の修繕や設備の交換が必要になっても、その費用はオーナー負担となります。

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賃貸のデメリット

一方で、賃貸には以下のようなデメリットもあります。

  • 家賃を払い続けなくてはならない
  • 老後に物件を借りにくくなる可能性がある
  • リフォームなどを自由に行えない

賃貸の場合は、家賃を払い続ける必要があります。
老後に十分な貯蓄がないと、家賃を払い続けるのは大きな負担となるかもしれません。
高齢になると、物件によっては契約を断られるケースも考えられます。
また、賃貸は自由度が低く、オーナーの許可がなければリフォームなどを行うこともできません。

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持ち家と賃貸のどちらを選ぶ?

ここまで確認してきたように、持ち家と賃貸はそれぞれメリット・デメリットがあるので、唯一の正解はありません。ただし、向き不向きはあります。
考え方やライフスタイルに応じて、自分に合った選択をすることが大切です。

持ち家が向いている人の特徴

持ち家に向いている人の特徴をまとめました。

  • 同じ地域・場所に住み続ける予定の人
  • 家にこだわりがある人
  • 定年までに住宅ローンを完済できる見込みの人

同じ地域・場所に一生住み続ける予定の人は、住み替えの必要がないので持ち家が向いています。
家にこだわりがあり、「デザインや間取りを自分好みにしたい」「自由にリフォームしたい」といった希望がある人も、自由度が高い持ち家が良いでしょう。
また、定年までに住宅ローンを返済できる見込みがあれば、老後の住居費負担の軽減が期待できます。

賃貸が向いている人の特徴

賃貸が向いている人の特徴は以下の通りです。

  • 自由に住み替えをしたい人
  • 急な出費や自然災害リスクを避けたい人
  • 住宅ローン(借金)に抵抗がある人

賃貸は、住む場所を自由に選べるのが魅力です。
ライフスタイルの変更や人間関係のトラブル、気分転換など、必要に応じて気軽に引っ越しができるので、自由に住み替えをしたいなら賃貸が向いています。
建物の修繕費用はオーナー負担なので、急な出費や自然災害リスクを避けたい人も賃貸が良いでしょう。
また、住宅は高額であることから、住宅ローンを利用して購入するのが一般的です。
金融機関からお金を借りることに抵抗がある人も賃貸を検討しましょう。

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持ち家と賃貸はコストや特徴を比較して選ぼう

持ち家と賃貸はどちらを選んでも、長期で見たときにはまとまったコストが発生します。
ただし、コストが発生するタイミングや内容、リスクには違いがあります。
また、考え方やライフスタイルによっても、どちらが向いているかは変わってきます。
現在の状況だけでなく、将来の生活も考慮した上で、持ち家と賃貸のどちらを選ぶか検討してみましょう。

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