ポイント
すべての投資信託には「リスク」と「リターン」があります。
投資信託の購入を検討する際、一般にリスクはできるだけ低いものを、リターンはできるだけ高いものを探したいと考える人が多いのではないでしょうか。
そんな時は、リスクとリターンの考え方を確認しても良いかも知れません。
今回は、そんな考え方の一つとして役に立つ、「シャープレシオ」について主に解説します。
また、自分で計算しなくてもリスクとリターンを簡単に確認する方法は存在します。
考え方が難しいと思えば、ぜひそちらの方も参考にしてください。
投資信託のリスクとリターンとは?
まずは投資信託のリスク、リターンのイメージをつかみましょう。
リターンとは、資産運用を行うことで得られる「収益」のことで、リスクとは、「価格が変動することによる損益のブレ」を意味します。リスクはリターンの標準偏差によって表されます。一般的に、大きいリターンが期待される資産はリスクも大きく、反対にリスクが小さい資産は期待されるリターンも小さくなる傾向があります。
出所)三菱UFJ国際投信が作成
投資信託のリターンは運用成績
投資信託のリターンとは「その投資信託がこれまでどれくらい利益を出したか」の実績値を意味します。投資信託の運用成績と言い換えても良いでしょう。
投資信託のリターンは、基準価額を使用して計算します。基準価額とは、投資信託の一口あたりの値段のことを指します。
投資信託は利益の一部を「分配金」として投資家に配る場合があります。より正確に投資信託のリターンを見る場合、分配金を考慮した「トータルリターン」を見ていきます。トータルリターンの算出には、単純な基準価額ではなく「分配金再投資基準価額」を使用します。
投資信託のリスクは値動きのばらつきのこと
一方、リスクとは値動きのばらつきのことです。
値動きの大きさ自体を測る数値で、値下がりだけを示すのではない点に注意しましょう。
投資信託には、同じリターンでも違うリスクとなる資産が存在します。
同じリターンならリスクの低い資産の方が安定した運用といえますので、リターンだけでなくリスクもチェックしましょう。
リスクは通常、標準偏差で表されます。標準偏差とは、投資における価格変動リスクを数字で表したもので、リターンの平均値(平均収益率)を中心としてその前後にどのくらいブレそうかという、リターン(収益率)の散らばり具合(ばらつき)を示したものです。
標準偏差の値が大きいほどリターンのばらつきがあるということから、価格変動が大きいということになります。
逆に、値が小さいほどリターンのばらつきが小さく、価格変動は小さいということになります。
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投資信託のリスク、リターンを簡単に確認する方法
これまで投資信託のリスクとリターンの考え方をお伝えしてきましたが、少し複雑に感じられたかもしれません。
簡単にリスクとリターンを確認する方法を紹介します。
実際にはデータを集めるのが大変
投資信託のリスクやリターンを計算するには、投資信託の基準価額(分配金再投資基準価額)のデータが必要です。
公開されている情報ではありますが、投資信託ごとの基準価額データを集める作業は大変です。
わざわざデータを集め計算しなくても、リスクとリターンを確認する方法があります。
リスクとリターンは金融機関HPやレポートで公開されている
投資信託のリスクとリターンは金融機関HPや投資信託のレポートで公開されています。
それらを利用すれば、自分で計算しなくても投資信託のリスクやリターンを簡単にチェックすることができます。*1
シミュレーションツールも公開されている
一定のリターンで運用した場合のシミュレーションツールも、金融機関HPで公開されています。*2
投資信託のリスクとリターンの計算方法は知識として持っておき、実際には金融機関HPなどを利用した方が効率的に情報を集められるでしょう。
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【少し応用】投資信託のシャープレシオもチェックしましょう
リスクとリターンを計算や金融機関HPで確認したら、ぜひ「シャープレシオ」もチェックしましょう。
シャープレシオを使うと運用効率の高い投資信託を見つけられる
シャープレシオは投資信託を評価する1つの方法で、「リスクに対してどれくらいリターンがあったか」を示す数値です。数値が高いほど運用効率が高い投資信託だと考えられます。*3
リスクとリターンを一緒に考えられるので、それぞれ個別にチェックするより簡単に比較することができます。
シャープレシオはリターンをリスクで割るだけ
シャープレシオの計算方法は以下のようになります。
シャープレシオ = (リターン-安全資産の利回り)÷リスク
「安全資産」とは元本が保証された場合の利回りで、低金利の今では0と考えてもよいでしょう。
つまり、単純にリターンをリスクで割ればシャープレシオを計算することができます。
シャープレシオも金融機関HPで公開されている場合がありますが、計算方法がシンプルですから自分で計算してもよいでしょう。
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せっかく投資するなら運用効率の高い投資信託を選びましょう
投資信託のリスクとリターンをチェックすると、運用効率が高い銘柄、低い銘柄があることに気付きます。
投資銘柄を選ぶ際の、参考にしてみてはいかがでしょうか。
ただし、リスクとリターンはあくまで過去の実績なので、将来の運用を保証するものではありません。リスクとリターンの分析は大切ですが、過信しないよう注意しましょう。
*1 出所)投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」
*2 出所)三菱UFJ国際投信 投資シミュレーション
三菱UFJ国際投信 つみたてシミュレーション
*3 出所)三菱UFJ国際投信 シャープレシオってなぁに?
・投資信託のリスクと費用については、こちらをご確認ください。
・当ページは当社が作成した情報提供資料であり、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。投資信託をご購入の場合は、最新の投資信託説明書(交付目論見書)および目論見書補完書面の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。
三菱UFJ国際投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第404号/一般社団法人投資信託協会会員/一般社団法人日本投資顧問業協会会員